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英EU離脱の青写真、経済政策大転換や脱退交渉の行方は?

The Telegraph 7月22日(金)8時40分配信

【記者:Peter Dominiczak、Christopher Hope】
 テリーザ・メイ(Theresa May)首相率いる英国の新政権は、欧州連合(EU)離脱後の自国の将来像を見据え、経済の安定化を図るために財政出動の用意があることを示唆している。

 新閣僚らがEU離脱に向けた計画策定に着手する中、フィリップ・ハモンド(Philip Hammond)新財務相が英ITVニュースに語った発言は、今後数か月のうちに英政府の経済政策に起こる重大な変更の予兆と捉えられる。前任のジョージ・オズボーン(George Osborne)氏時代の緊縮財政を大きく転換し、インフラ投資のための借り入れを拡大する方針を示したのだ。

 ハモンド新財務相は、EU離脱が決まった国民投票で生じた経済ショックを受け、メイ新政権は「賢く借り入れ、投資する」と述べた。「金利が安い際には借り入れには大きな魅力があるが、英国はすでに巨額の債務を負っており、われわれの意図について市場に送るサインには非常に慎重になる必要がある。従って重要なのは正しいバランスを保ち、英国の生産性に大きな影響を与えることのできる分野で賢明に借り入れ投資することだ」。そして中所得層の底上げのために、増税は回避したいと明言した。

 一方、新設されたEU離脱担当相に就任したデービッド・デービス(David Davis)氏は、自国のみによる国境管理を要求しつつ、EU単一市場へのアクセスの維持は求めていく方針を示唆した。そして、2018年末までには英EU離脱の「経済的恩恵」を実感できるようになると主張している。デービス氏は担当相へ指名される以前に発表した論考で、英国のEU離脱過程のこうした青写真を描いていたが、これらが今後数週間のうちに彼が策定する計画の基礎を成すことになるだろう。

 その「離脱の青写真」でデービス氏は、貿易交渉は即座に開始する必要があると述べた。それゆえEUからの正式な離脱交渉を開始させるEU基本条約(リスボン条約、Lisbon Treaty)第50条に基づいた欧州理事会への意思通知については、メイ首相が年明けまで手続きは開始すべきでないと述べているにもかかわらず、年内に行うべきだと強調している。

 デービス氏はEUとの貿易関係を、EUがカナダとの間で最近検討に入った貿易協定案をベースに構築したい考えだ。これが実現すれば、英国は無制限に移民を受け入れることなく、EU単一市場へのアクセスを維持できるとされている。さらに英国は、中国や米国といった「巨大かつ有望な市場と可能な限り早急に」新たな自由貿易協定を結ぶべきだと主張し、両国やカナダ、香港との貿易交渉を優先させる考えを示している。

 新外相のボリス・ジョンソン(Boris Johnson)氏は、EU離脱に当たって「世界における英国像とそのアイデンティティを改めて形づくる」一助となりたいと語った。ただし、EU離脱は「欧州から去ることを意味するわけではまったくない」と強調。欧州大陸との関係は今後数か月、数年で「強化される」はずだと述べた。【翻訳編集】AFPBB News

最終更新:7月22日(金)8時40分

The Telegraph

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。