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もうすぐ「土用の丑の日」 “ポストうなぎ”はナマズか餅かそれとも・・

ニュースイッチ 7月22日(金)8時20分配信

高騰で小売り各社、商材の安価提供に工夫

 今夏の「土用の丑(うし)の日」は7月30日。行事食の定番であるウナギの価格は漁獲量の減少を背景に、高騰している。小売り各社は代わりとなる商材を調達したり、手軽な価格でウナギを提供するための工夫をしたりすることで、“ウナギ離れ”の食い止めに取り組んでいる。

 イオンは近畿大学が開発した「ウナギ味のナマズのかば焼き」を23日から販売する。近畿大が運営している飲食店で試験販売したことはあるが、スーパーマーケットでの市販は初めてだ。開発の中心となった有路昌彦近畿大教授は、「脂の乗りを増やすことで、ウナギ味というだけではなく、口に入れて『おいしい』と感じてもらえる味になった」と自信を見せる。

 種苗の確保が容易なマナマズを用い、養殖時の水とえさを工夫することで、味をウナギに近づけている。提携業者によるナマズの生産量が2015年の10倍以上になったことや、加工の一部を機械化したことにより、スーパーで販売できる量の確保が可能になった。

 西友(東京都北区)は国産ウナギの長焼きを、通常時よりもサイズを大きくするとともに価格は据え置き、8月31日まで販売する。通常は10キログラム70尾サイズを消費税抜き価格1570円で販売しているが、大きさを10キログラム60尾サイズに上げた。

 また、8月5日までは、他店のチラシに載った長焼きの価格が西友の同サイズの商品よりも安い場合、そのチラシと同価格で販売する。安さを訴求することで差別化する。

 コンビニエンスストアではローソンが、自社ブランドのからあげ「からあげクン」から、甘辛いしょうゆだれと和さんしょうを使った「かば焼き味」を発売した。

 自然環境の悪化や乱獲を背景に、ウナギの総供給量は00年頃の15万―16万トンから14年には約4万トンに激減した。ニホンウナギやヨーロッパウナギなどは、絶滅危惧種の指定を受けている。

 土用の丑の日の行事食はウナギだけでなく、餅にこしあんを絡めた「土用餅」も「近年注目されている」(京王百貨店)という。餅は「力持ち」、小豆は「厄よけ」に通じるとされる。

 普段は節約していても、イベント時には財布のひもを緩める「メリハリ消費」が顕著となっている。猛暑を乗り切るためにスタミナが付きそうな食を味わう。こうした習慣を守りつつ商機につなげるため、各社は知恵を絞っている。

最終更新:7月22日(金)8時20分

ニュースイッチ