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ポールダンスはスポーツ 将来の五輪競技化を夢見て

AFPBB News 7月22日(金)20時0分配信

【7月22日 AFPBB News】ポールダンスと聞いて、ナイトクラブや夜のショーで踊る官能的なダンスをイメージする人も多いだろう。しかし近年、フィットネスとしてのポールダンスの人気が徐々に高まるなか、五輪競技化を目指す動きもある。「ポールダンス」ではなく、競技種目としての「ポール・スポーツ」だ。世界で50以上の大会が開催され、競技人口は世界で約100万人、日本でも約1万人に上り、年々増加しているという。

 ポール・スポーツは、フィギュアスケートや体操競技と同じく演技を点数化して競う採点競技。2本のポールを使用して、4分以内で演技を行う。シングルやダブルスなどの部門ごとに技とそのコンビネーションの完成度、難易度、芸術性などが競われる。

■フィットネスから、競技の世界へ

 ペアで競技に取り組むのは、竹元景子(Keiko Takemoto)さん(37)と森嶋真樹(Maki Morishima)さん(32)。竹元さんは8年前、森嶋さんは5年前に、エクササイズのためにポールダンスを始め、競技としての面白さに目覚めた。コンビを組んで約1年、ダブルス部門での世界記録を保持するなど、7月23、24日に開かれる「第5回世界ポール・スポーツ選手権大会(World Pole Sports Championships 2016)」でもメダル獲得が期待される。

 竹元さんは、海外大会で外国人選手の技を初めて目の当たりにした時、そのアクロバティックな動きに心動かされたと振りかえる。自分に選手の資質があるわけではないと謙遜するが、「好きこそものの上手なれ」と、「週7回では足りず、週10回くらいの気持ち」で練習を重ねてきた。

 日中は会社員として働き、帰社後にスタジオで練習、終電で帰宅。睡眠が2、3時間しかとれない日も多いという。それでも、イキイキとした表情で、「ポールをやっているときが何よりも楽しい。練習は痛かったり、辛かったり。やりたくないと思う日もあるけど、大好きなので頑張れる」と竹元さんは語る。

■マイナースポーツから五輪競技化に向けて

 2013年には、日本でのスポーツとしてのポールダンスの振興を目的とした日本ポール・スポーツ協会が設立された。理事長の岡本雅世さんによれば、日本からの世界大会出場者数は他国と比べて多いという。2016年度の世界ポール・スポーツ選手権大会にも、6~14歳対象のノービス部門から50歳以上のマスター部門まで19人が出場する。

 しかし、まだ日本でスポーツとしての認識が低く、審査員やコーチも不足している。スタジオは増えてきてはいるものの、毎日の練習場所を確保するのはなかなか困難だ。

 森嶋さんと竹元さんも、営業後の美容院を借り、自分のポールを持ち込んで練習するなど試行錯誤している。

「海外の選手はパフォーマンスに集中できる環境があるが、日本はコーチもマネージャーもいない。私はOLをしながら、合間に練習し、有給を取って大会に出場しなければいけない」と竹元選手。

 それでも2人のポール・スポーツへの思いは変わらない。「今私達ができるのは、上位の成績を収め、日本で話題になること。マイナースポーツの部類だけれど、五輪に向かって動き出している。一人でも多くの人に、スポーツとしてのポールを知ってもらえたら嬉しい」(c)AFPBB News/Hiromi Tanoue

最終更新:7月28日(木)11時23分

AFPBB News