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なぜ、プリウスは「車上荒らし」に狙われやすいのか?

ZUU online 7/23(土) 10:10配信

プリウスは車上荒らしに狙われやすい車種である。日本損害保険協会が今年3月に発表した『自動車盗難事故実態調査』によると「車上荒し」に狙われやすい車種ランキングの1位はトヨタ ハイエース、そして2位がトヨタ プリウスとなった。ワースト1、2を争う車種のプリウスが狙われやすいのはなぜだろうか。

■プリウスのバッテリー交換費用は50万円

プリウスのパーツで、車上荒らしに狙われやすいのがバッテリーである。経年劣化したプリウスのバッテリーは、交換費用が約50万円と高額なことが理由とみられる。盗まれたプリウスのバッテリーは、6~12万円程度で取引されているという。被害にあったオーナーは、バッテリーの費用だけでなく、窃盗の際にアッセンブリーパーツを壊されるなどして、80万円以上の修理費がかかったケースもある。

日本のみならず、米国でもプリウスのバッテリーが車上荒しに遭うケースが多発している。サンフランシスコでは、ショッピングセンターなどの駐車場で、プリウスのリアウィンドウが壊され、バッテリーが盗まれる事件が日常的に起きているという。

■米国の車上荒らしはより洗練されている?

『自動車盗難事故実態調査』によると、一般的に車上荒らしに狙われやすい物品は、多い順に外装品(バンパー、ドアミラー等)、カーナビ、バッグ類、金銭・カード(ETCカード除く)、スポーツ用品、タイヤ・ホイール、ETC(ETCカード含む)、パソコン/情報端末、携帯電話、衣料品類である。人気車種のプリウスは部品の転売需要が高く、必然的に外装品も狙われやすい。

車内の物品を盗む際にはドア以外からの侵入のしやすさも鍵となる。プリウスは、サイドミラー付近と後部座席横にある小さな三角窓がウイークポイントだ。この三角窓を割ることにより、手を入れればロックが外せてしまう。さらに、小さな三角窓を割ってもさほど大きな音がしない点も、犯罪を誘発しやすい要因である。

しかし、米国の車上荒らしはより洗練されている。最近のプリウスの車上荒らしで増加している手口は、スマートキーの信号を増幅させる装置を使ったものである。これは、スマートキーのデジタルIDを解読するのではなく、信号を増幅させることでキーが近くにあると「クルマに錯覚させる」装置だ。米国では簡単に入手できる単純な仕組みの装置であり、今後日本の車上荒らしにも悪用される可能性がある。

■キープログラマーを使った盗難も

プリウスは車上荒しだけでなく「盗まれやすい」車種でもある。日本損害保険協会の報告によると、損害保険会社が2015年11月に保険金を支払った事案で、プリウスは最も「盗まれた」車種となっている。プリウスは低速時の静粛性が高いのが特長であるが、それがかえって仇となり盗難にあっても気づかれにくい。

また、海外でも人気の高いプリウスは、外国人の窃盗団のターゲットにもなりやすい。窃盗団の手口は、以前はキーと車両IDコードを照合するイモビライザーをカットするイモビカッターが一般的であった。メーカーも対策を講じ、イタチごっこを繰り返してきたが、最近ではイモビライザーを無力化するキープログラマーが主流になりつつあるという。

ちなみに、車上荒し・盗難ともに最も多い地域は、トヨタのお膝元である愛知県である。

■オーナーは車両保険に加入するなどの対策を

7月6日、日本自動車販売協会連合会が発表した2016年上期(1~6月)の新車乗用車販売台数は、車種別でプリウスが前年同期比99.7%増の14万2562台とトップとなった。販売台数が10万台を超えたのはプリウスだけであるが、人気車種は必然的に盗難にあいやすいのが悩みの種だ。

オーナーは、車両保険に加入するなどして対策を講じることをお勧めしたい。(モータージャーナリスト 池谷真子)

最終更新:7/24(日) 16:38

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