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『バイオハザード』誕生20周年記念セッションにて、最新作『バイオハザード7 レジデント イービル』の新情報がポロリ!?【コミコン 2016】

ファミ通.com 7月23日(土)20時1分配信

文・取材・撮影:編集部 古屋陽一

●川田将央氏がシリーズ20周年の歴史を語る
 2016年7月21日~7月24日(現地時間)、アメリカ・サンディエゴのコンベンションセンターにて、エンターテイメントコンテンツの祭典、San Diego Comic-Con International 2016(通称:コミコン)が開催。開催2日めには『バイオハザード』20周年を記念してのセッション“Resident Evil's 20th Anniversary”が行われた。セッションでもっとも興味深かったのは、やはり『バイオハザード7 レジデント イービル』プロデューサーである川田将央氏によるシリーズの振り返りだ。

 20年前、当時業績が悪かったというカプコンの救世主とも言える形で開発が進められた『バイオハザード』だが、「表向きはかっこよかったが、開発現場はボロボロでした」と川田氏。会社には、まさにリアルゾンビがいっぱいだったという(激務の連続で、スタッフが疲労困憊していたのではないかと推察されます)。実際のところは『バイオハザード』は、そんなに開発費もかけられずに、会社の近くで収録したり、1台の機材を複数人が交代で使ったり、S.T.A.R.S.(スターズ)のメンバーがカナダ訛りの英語でしゃべったり……と、なかなかに苦労がしのばれる状況だったようだ。そんないろいろなことがあったという『バイオハザード』だが、スタッフの努力の賜物もあって、ゲームは極めておもしろく、ファンに受け入れてもらえたのはご存じのとおり。通常のソフトであれば、発売初週で一気にガンと売れて、そのあとはなだらかに下がっていくものだが、『バイオハザード』は当時にしては珍しく、ずっとなだらかに売れ続けたという。「当時は新しくて、皆さんに喜んでもらえたと思っています」と川田氏。

 というわけで、1作めが成功して、すかさず2作めの開発が始まった。同作はディスク2枚の大作になったが、川田氏が当時のプログラマーから聞いた話だと、ある日おもむろに、当時のプロデューサーのところに話をしにいって、「すみません、データがディスク1枚には入らなくなりました」と報告したのだという。で、「ザッピングシステムが生まれました」と、冗談か本気か判別がつかない感じで川田氏。とはいえ、このように『2』も大作として発売され、成功を収めることとなる。

 2作めも成功となると、『3』にも相当プレッシャーがかかったが、さらに開発期間がない中で、非常に苦しい開発が始まったと川田氏は回顧する。そんななかで“ネメシス”や“ライブセレクション”が生まれたのは、クリエイターのがんばりによるところが大きかったものだろうか。「新しい要素をどんどん取り入れながら、『バイオハザード』は進化しました」と川田氏は語る。

 そんな進化を遂げる『バイオハザード』にあって、『4』は“フルモデルチェンジ”が合言葉だったという。おなじみだったゾンビも出さない。「なぜなら、『デッドライジング』でいっぱい出ますからね」との川田氏のコメントに会場が受ける。そこで、『4』では“ガナード”という敵を出すことになった。さらに、いままでのカメラシステムを見直して、サードパーソンビューを採用。川田氏が、「その後サードパーソンビューはさまざまなゲームで採用されることになったので、パテント(特許)を取らなかったことを後悔しています」と発言すると、今度は会場から大爆笑が。ちなみに、コミコンに来る前に、川田氏は上司の竹内潤氏から、「パネルで受けなかったら日本に戻ってくるな!」と厳命されていたそうで、それで川田氏はやたらとトークにギャグを織り交ぜていたのかと納得もしつつ、(トークが受けていたので)川田氏が、「無事に帰国できそうで何よりです」とにっこりしていたのが印象的だった。“受ける”ということに情熱を燃やすあたり、いかにもサービス精神旺盛な感じも……。

 さて、川田氏によると、『4』は“フルモデルチェンジ”ということで、最初は昔のファンに相当叩かれたという(無理もないところだが)。「いままでのシリーズ作が好きな方にとっては、『4』の進化は突飛すぎたのかも……」と川田氏は認めつつ、ただし、ゲームのおもしろさから、『4』はシリーズ中でもたいへんなヒット作になったという。セッションで、シリーズ作を紹介するときに、『4』に対してひときわ大きな歓声が上がっていることも、その事実を裏付ける。

 そして、カプコンでは『バイオハザード5』の開発に乗り出した。『5』では、『4』で新しくなったシステムを採用しつつ、グラフィックに力を入れた。「クリスが大きな変貌を遂げることになった」と川田氏。ジルも登場して、“ふたりのコンビ”ということで開発を進めることになる。『5』もヒットしたが、「操作面では検討しないといけない要素があった」(川田氏)。

 続く『バイオハザード6』では、操作面を改良して、さらにキャラクターが多く登場するゲームになった。川田氏によると、同作も世界的にヒットしてさらに新しいファンも獲得できたが、「私たちは違うことをしないといけないと考えるようになった」という。ホラーということに着目したいと考えたというのだ。

 いま、『バイオハザード7』は、ホラーとして開発を行っている。トーク中に口にしていた通り、新しい要素を大胆に取り入れて、『バイオハザード』は進化しているということなのだろう。

 さて、セッションの最後では、『バイオハザード7 レジデント イービル』発売後に、コミュニティーから出された主要な質問に対して、川田氏が返答をしていくという、極めて興味深いコーナーが展開された。「私は誰として、プレイすればいいのか? 基本的なストーリーは何か?」との質問には、「本作のストーリー展開は、これまでと違ってできるだけ情報を出したくないと思っています。どこで何が行われいるかわからないまま、ゲームで謎を解明してほしいです。発売までお楽しみに」(川田氏)とのことで、ホラーということを加味して、秘密主義でいくのがプロモーションの戦略のようだ。ただし、竹内潤氏は話すことが好きなので、「(情報が)ポロッと出てしまうかもしれないが、それを期待するのもあり」と思わせぶりなコメントも。それって、竹内氏へのインタビューを推奨しているってことではありませんか!

 「なぜ、1人称視点なのか?」との問いには、やはり本作がホラーであることが絡んでくるようで、ホラーにしたいために、ダイレクトに物事と対峙できるような、キャラクターの目が、そのままプレイヤー自身の目となるような、視点を採用したのだという。

 「従来のシリーズ作にあったような、バトルやパズル的な(謎解き)要素はあるのですか? それとも違う新しい方向に進んでいるのですか?」との質問には、「バトルもパズルもあります」(川田氏)と話したうえで、「本作は、いままでの『バイオ』のよさを凝縮しています。テーマはホラーですが、いままで通りの作品になっています。とくにシリーズ1作めが好きな人には喜んでもらえるのではないかと思っています」とのことだ。

 最後の「Dummy finger?」という質問に対しては、川田氏は、「ダミーフィンガー?」と、いかにも知らなげなすっとぼけた口調で復唱して、会場からの笑いを誘った(つまり、一切答える気はないとのこと)。少し補足すると、これは、先日配信された『バイオハザード7 レジデントイービル』の体験版である『バイオハザード7 ティザー~ビギニングアワー~』に対して、同体験版が200万ダウンロード数を突破したことを記念して、“バイオハザードアンバサダー”プログラムの参加者に向けて、体験版のヒントと思われる画像が添付されており、それには“#dummyfinger”と記載されていたことを指している。Dummy finger(人形の指)が何を意味するのか……謎はしばらく謎のままのようだ。

 というわけで、謎がさらに深まった感もある、『バイオハザード』生誕20周年を記念してのセッションは、好評のうちに幕を閉じた。

最終更新:7月23日(土)20時1分

ファミ通.com

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。