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『鉄拳7』のセッションで、原田氏より豪鬼収録の苦労が語られる 『鉄拳』キャラの動きを完コピしたスタントマンもゲスト出演【コミコン 2016】

ファミ通.com 7月23日(土)22時6分配信

文・取材・撮影:編集部 古屋陽一

●2Dと3Dでは、やはり作法がぜんぜん異なる
 2016年7月21日~7月24日(現地時間)、アメリカ・サンディエゴのコンベンションセンターにて、エンターテイメントコンテンツの祭典、San Diego Comic-Con International 2016(通称:コミコン)が開催。会期2日目にセッション“BANDAI NAMCO Entertainment Fighting Games 2016”が行われた。バンダイナムコエンターテインメントの格闘ゲームといえば、もちろん『鉄拳』シリーズのことで、セッションには、コミコンではすっかりおなじみとなった原田勝弘氏が登壇。最新作『鉄拳7』をテーマに語った。

 サービス精神旺盛な原田氏のこと、セッションでは、「ふだん見せないものをお見せしたい」とのことで、『鉄拳7』に豪鬼がどのようにして収録されたのかが説明された。『ストリートファイター』シリーズからの参戦となる豪鬼だが、当然のことオリジナルは2Dなので、「作りかたもメカニズムも違う」と原田氏。原田氏によると、カプコンからはデータのたぐいは一切もらっていないとのことで(原田氏いわく、「小野さんがケチなので」とのことですが、仲がよいうえでの冗談だと思われます)、バンダイナムコエンターテインメントの開発が実際に豪鬼を見て、ゼロから作りあげたという(いわゆる目コピーか?)。

 興味深かったのは、2Dのポーズをそのまま3Dで再現しても、なぜか豪鬼らしく見えないという点。そのため開発チームは適宜ポーズをアレンジ。イメージする豪鬼に近づけていったという。我々が想像する以上に、2Dと3Dの制作作法は異なるようだ。たとえば、アニメーション(動き)ひとつとっても、3Dでは“動きを貯めてから、パンチを出す”といった具合に作法が異なるようだ。

 ちなみに、セッションでは、バンダイナムコエンターテインメントが誇る格闘ゲーム用のエディターが紹介されていたが、それを見ると、格闘ゲームにおいていかにキャラクターの動きが緻密に制御されているかがわかる。「簡単に出しているように見える技も、これだけ動かしているのだから、なるほど、ゲームソフトはある程度値段が高くなってしまうわけです」と原田氏からは開発のたいへんさがうかがえるコメントが聞かれた。

 セッションでは、先日アメリカ・ラスベガスで行われた格闘技の祭典EVO 2016にも言及。「EVOは韓国勢が強くて、SAINT選手が優勝しました」と報告した原田氏は、「家庭用ゲーム機版が出たら、アメリカの選手も活躍できると思います」とエールを送った。さらに、原田氏からは、『鉄拳7』に、ボブとマスターレイブンが追加キャラクターとして参戦することが、EVO 2016でアナウンスされたことに改めて言及。「ボブは、もう少し綺麗な格好をしていたが、なにがあったのか、汚くなった」、「マスターレイブンは、レイブンの上官です。“レイブン”というには階級みたいなものなんですね。よく見るとわかるのですが、マスターレイブンの顔には細かい傷があって、優秀な上官だということがわかります」のコメントを聞くことができた。追加キャラクターは、今後も登場予定で、「期待していてください。出してほしいキャラクターをTwitterなどで要望していただければ、ご期待に応えるかも」(原田氏)とのことだ。

 また、会場では人気絵師たちによる、ボブとレイブンのイラストも初紹介された。これらのビジュアルは家庭用ゲーム機版のロード画面をカスタマイズすることで、見られるようになるとのことだ。

 さて、セッションの後半ではスペシャルゲストが登場。『鉄拳』キャラの動きを生身で再現して、北米で大きな話題を集めているスタントマンのエリック・ジャコバスさんだ。

 「なぜこんなことをやろうと思ったのか?」との問いかけにエリックさんは「アーケードで『鉄拳』を見て衝撃を受けて取り組み始めました。“ナード”だったので、マーシャルアーツがあのような形で表現されているのを見て、びっくりしたんです。とくに『鉄拳3』はマーシャルアーツを芸樹の域に引き上げたと思っています。私はスタントマンを15年やっているのですが、鍛練のために始めて、映像をネットにアップするようになったんです。それでいま、ここにいます(笑)」とのことだ。

 原田氏も、エリックさんの動きには大いに衝撃を受けたようで、「彼がひとりいれば、どのキャラクターも作れますね。女性や動物の動きもできるなら、日本に住んでもらって、ぜひともデータを取りたい」と太鼓判を押していた。

最終更新:7月23日(土)22時6分

ファミ通.com