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大浦、金武湾で新種発見 100年以上ぶり

琉球新報 7月23日(土)17時11分配信

 鹿児島大学国際島嶼教育研究センター奄美分室の藤井琢磨特任助教と琉球大学理工学研究科のジェイムズ・デイビス・ライマー准教授が、沖縄本島東海岸の大浦湾と金武湾で、ダルマスナギンチャク属の新種「ヒメダルマスナギンチャク」を発見したと発表した。調査報告は21日発行の国際学術誌「ZooKeys」に掲載された。藤井特任助教によるとダルマスナギンチャク属の新種発見は100年以上ぶりだという。

 ダルマスナギンチャク属は、1870~80年代に3種が見つかって以降、新種の発見がなかった。今回発見されたヒメダルマスナギンチャクは現在、大浦湾と金武湾のみで生息が確認されている。

 ヒメダルマスナギンチャクは流れが緩やかな内湾の砂泥底で生息している。ダルマスナギンチャク属の中で最も小さい体を持ち、体長は1センチ~2・4センチ。足の部分が細く伸びるのが特徴。軟らかく不安定な砂泥底で流されないように、足がいかりのような役割をしていると考えられる。

 砂泥底に生息する生物の多くは砂粒の大きさや水質などが細かく異なる「微環境」を好んでいる種が多いと考えられている。藤井特任助教は「ヒメダルマスナギンチャクも赤土や農薬の流出、護岸による潮流の変化など、微妙な変化でもネガティブな影響を受けやすい生物の可能性がある。基地建設に限らず埋め立てやダムからの多量の汚濁水の流入によって生息環境の悪化が危惧される」と指摘した。
 調査は2009~14年に行われた。

琉球新報社

最終更新:7月23日(土)17時11分

琉球新報