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<北朝鮮写真報告>中学教科書に金日成―金正日の写真一枚もなし 落書き怖れて掲載せずか (写真4枚)

アジアプレス・ネットワーク 7月23日(土)6時20分配信

北朝鮮の初等中学、高等中学6学年分の教科書約80冊を確認したところ、金日成-金正日-金正恩の肖像がまったく掲載されていないことが分かった。(石丸次郎) 

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確認した教科書は、金正恩政権下の2013年から2015年に発行された80冊余り。巻頭文をはじめ本文のいたるところで、「指導者」たちのお言葉を太字で強調。金一族を神格化、偶像化する教育を徹底している。

金日成と金正日については、小学校で「偉大な首領・金日成大元帥様の子供時代」、中学校では「偉大な首領・金日成大元帥様の革命活動」「偉大な領導者・金正日大元帥様の革命活動」という科目を設けて、個人史を学習させている。ところが、偶像化教育に特化したこの科目の教科書にも、写真一枚、イラスト一枚使われていないのだ。

例えば前出の「金日成の革命活動」では、抗日活動中の同志として金策(キム・チェク)や呉仲洽(オ・ジュンフプ)、また金正恩氏の最側近の崔龍海(チェ・リョンヘ)の父親である崔賢(チェ・ヒョン)などが写真入りで紹介されているのだが、肝心の金日成に関しては、写真もイラストもゼロ。

教科書を見てもらった脱北者のキム・スンチョル氏は、その理由について次のように言う。「子供たちが毀損、落書きするからですよ。私が学校に通った80年代でも、金日成の幼い時代の絵があったぐらいで、肖像写真は一切ありませんでした」。

生徒たちが、教科書に出て来る肖像にいたずら書きするのは、日本でも北朝鮮でも同じようである。

※アジアプレスは、韓国在住の脱北者が北朝鮮国内の知人を通して6月末に搬出した初等・高等中学の教科書約80冊の提供を受けた。

(敬称略)

最終更新:7月23日(土)17時11分

アジアプレス・ネットワーク

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