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「イ・ゴンヒ動画」は金品要求の脅迫用か

ハンギョレ新聞 7月23日(土)7時31分配信

撮影者らサムスンとCJにEメールで金品要求 ハンギョレにも金品要求したが 「取材報道遵則」に則り拒否

 サムスン電子のイ・ゴンヒ会長の「性売買疑惑」の動画は、金品要求用に製作されたものではないかという疑いがもたれている。サムスングループはもちろん、「兄弟グループ」格のCJグループにも数億ウォン(数千万円)の金が要求されていたことが分かった。

 この動画は当時現場にいた複数の女性のうち1人がカバンに「隠しカメラ」を入れて撮ったものと推定される。当初から何らかの意図をもって秘密裏に撮影したものと見られる。

 22日、財界関係者らの話を総合すると、この動画と関連して2012年にサムスングループとCJグループに金品を要求するメールが届いた。当時は、CJグループの名誉会長だった故イ・メンヒ氏が、父親でサムスン創業者のイ・ビョンチョル氏の借名相続財産をめぐり、弟のイ・ゴンヒ会長側と訴訟戦を行っていた。サムスングループ側がCJグループのイ・ジェヒョン会長を尾行したという主張されるなど、両者が尖鋭に対立していた。

 動画の撮影者らは、このことを利用して両グループに直接接触を試みたという。Eメールでサムスン側には「CJ側に動画が渡れば致命的になる」と威嚇すると同時に、CJ側には「サムスンには怨みがあるので晴らしたい」という趣旨を明らかにし、動画の提供意思を伝えたという。

 撮影者らは中国を根拠地として韓国を往来し「取引き」を試みたと見られる。動画の撮影者はもちろん、動画を受け取った側には在中同胞のイントネーションがあり、在中同胞である可能性が高いと見られる。彼らは金品を要求するEメールに中国名を書いたと伝えられた。財界関係者は「動画の一部を添付し金品を要求したEメールの発信者の名前が“李克強”またはリー・クーチアンというハングル文字を英字モードで打った“flzjckd”と書いたものと理解している。また、サムスン側には役員2人へのEメールを、CJ側には最高位層にEメールを送ったという」と話した。李克強は中国首相の名前だ。当時、イ・ゴンヒ会長のマンションに行ったとされる女性のうちの1人が撮影し、これを持って2~3人の男が取引きを試みていたと見られる。

 CJ側はこうした金品要求を断ったという。財界関係者は「彼らは動画提供の代価として数億ウォン(数千万円)を要求したが、CJ側はこうした動画を利用することは不適切と判断し断ったと承知している」と話した。また「動画の撮影者がイ会長が幼時に使った名前を知っているなど、サムスンに対してよく調べていたと承知している」と話した。

 当時、金品要求に対するサムスン側の対応は正確には分からない。ただし、当時、動画撮影者側が接触したとされるサムスンの二人の役員は「接触したことはない。Eメールが来たかどうかも確認できない」と立場を明らかにした。

 一方、動画の撮影者側は昨年下半期にハンギョレに対し、金品を提供すれば動画を提供するとアプローチしてきたが、ハンギョレは「金銭的補償を前提とした取材源の情報提供や協力は受けない」との「ハンギョレ取材報道遵則」に則りこれを断った。

イ・ジョンフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:7月23日(土)7時31分

ハンギョレ新聞