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[総体]Aブロック展望:東福岡シードブロックは“くせ者”ぞろい。3連覇を阻むチームは現われるのか?

ゲキサカ 7月23日(土)14時2分配信

平成28年度全国高校総体
「2016 情熱疾走 中国総体」サッカー競技(広島)

【Aブロック展望】
中津東高、昌平高、帝京長岡高、帝京大可児高、西京高、前橋商高、静岡学園高、一条高、北照高、香川西高、盛岡商高、慶應義塾高、大阪学院大高

 平成28年度全国高校総体「2016 情熱疾走 中国総体」サッカー競技(広島)。「インターハイ」の通称で知られるこの大会を3度連続して優勝したチームはいまだに存在しない。前人未踏の“3連覇”。その偉業に西の横綱・東福岡高(福岡)が挑む大会となる。

 前年度優勝時の先発メンバーからMF藤川虎太朗、DF小田逸稀、児玉慎太郎ら4名が残った。攻守の要となる日本高校選抜MF鍬先祐弥が負傷明けなのは懸念材料だが、MF高江麗央ら新たにレギュラーを勝ち取った選手たちにも実力派がそろい、“赤い彗星”の異名を生み出す理由となった伝統の高速ワイドアタックも健在だ。森重潤也監督は「過去に3連覇を達成したチームはないのだから、それだけ難しいということ。『100%以上の力を出し切らないと東福岡には勝てない』と挑まれる戦いは難しい」と慎重な姿勢を崩さないが、偉業を達成し得る地力があるのは間違いない。

 その東福岡と2回戦で当たるのが昌平高(埼玉1)と中津東高(大分)の勝者だ。関東大会で3位に入った昌平は、正確無比なパスでゲームを作るMF針谷岳晃、ボールを運べてフィニッシュも力強いMF松本泰志、中盤守備の軸となる主将のMF新垣理生らが構成する中盤は紛れもない全国レベル。対する中津東は伝統的に粘りの守備を特長とするだけに、ボールを支配されて耐える展開になることは覚悟の上だろう。あとは予選で負傷明けだった注目の2年生FW後藤文太がどこまでやれるかもポイントとなる。

 この勝者と対戦するのは帝京長岡高(新潟)、帝京大可児高(岐阜)、西京高(山口)、前橋商高(群馬)の4チームのいずれかとなるが、本命は帝京長岡か。抜群の技巧で魅せるFW陶山勇磨を筆頭に下級生が目立つチームだが、GK深谷圭佑、FW楜澤健太という攻守の軸となる3年生の存在も頼もしい。とはいえ、注目の“帝京ダービー”となった1回戦はいきなりの山場。帝京大可児は3年前の全中優勝メンバーが多数残っており、夏の全国大会での勝利経験を持っているのは大きい。大会屈指のGKとの声もある川地颯馬の奮戦にも期待が懸かる。山口県予選で激戦に次ぐ激戦を勝ち抜いての出場権獲得となった西京は、そこで勝負強さを見せて評価を上げた主将のFW阿部勇利や2年生MF宗野裕斗を軸にどこまで戦えるか。一方、4年ぶり出場となった伝統のゼブラ軍団・前橋商は、馬力と精度を兼ね備える10番MF金枝晃平、昨季からゴールを預かるGK田村健太朗の出来が攻守のカギとなる。

 この隣の山は昨季8強の履正社が獲得した枠で大阪学院大高(大阪1)がシードされた。チームを率いるのはこの春に就任したばかりの小野原明男監督。C大阪U-18ではロングキックも冴えるCBとして全国に名を馳せた名手が、本人も驚く監督としての“いきなり全国出場”を果たすこととなった。初出場校とはいえ、こだわりのハードワークとチームワークで超激戦区・大阪を制したのは伊達ではない。

 この大阪学院大高と初戦で当たるのは東北の伝統校・盛岡商高(岩手)と初出場・慶應義塾高(神奈川2)の勝者。24回目の出場となる盛岡商にしてみれば、ルーキー2校に後れを取るわけにはいかないだろう。単に伝統だけでなく、昨年から試合出場を重ねている選手が後ろのポジションに多いのも今年の特長で、DF谷地朝日、泉山凌馬を軸に後方の安定感が基板のチームとなった。レノヴェンス・オガサFCで中学から共に汗を流している選手が多いのも強みだろう。対する慶應は70年近い歴史の中での初出場となるが、攻守の要石として評価の高い2年生MF平田賢汰を中心とするサッカーで“お客さん”にとどまる気はないはず。激戦の神奈川から切符を獲った勢いのままに伝統校へ挑む。

 3校のいずれかと3回戦で激突するのは、静岡学園高(静岡)と一条高(奈良)、北照高(北海道2)と香川西高(香川)の勝者となる。中でも本命は静岡学園だろう。昨年からレギュラーで今季は伝統の10番を預かるMF若山修平とU-17日本代表のドリブラー渡井理己に加えて得点量産中のFW福原涼太らが織りなす魅惑の攻撃は要注目だ。一方でDF尾崎駿大が負傷で抜けた守備陣にはやや不安も残るが、DF嶋一駿らはもちろん、プロ注目のGK山ノ井拓己の奮起に期待したい。対する一条は4年ぶりの出場だが、攻撃の中心となる技巧派MF岩本修平、守備リーダーである長身DF鈴木貫生ら昨年から試合出場を重ねる選手が多く残っており、経験の部分で不安はない。技術にはこちらも自信を持っており、中盤勝負となりそうだ。

 もう1カードは四国のジャイアントキラー・香川西と驚きの初出場となった北照の対戦。香川西は屈強な体で前線の軸となる15年U-16日本代表FW高木慎也に加えて、評価急上昇中の電光石火のサイドアタッカー本田功輝を加えた攻撃陣が目玉。主将のDF飛田竣吾を軸にした守備が機能すればというところだが、5年ぶりの出場となるため総体を知る選手がいないのはやや不安材料か。対する北照は予選で旭川実、札幌創成といった実力校を次々と撃破して出場切符を獲得。本土の酷暑へどう対応するかもポイントとなりそうだが、強健なDF丹野脩斗を軸に戦い抜く。

(取材・文 川端暁彦)

最終更新:7月25日(月)20時46分

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