ここから本文です

フライト前のCAブリーフィングとは? 連載・アテンションプリーズ!!(42)

Aviation Wire 7月24日(日)20時17分配信

 前回は「CAはインターフォンで何を話してる?」と題し、CAにとって第二のバディ(相棒)とも言える機内インターフォンでの会話内容やコミュニケーションツールとしての大切さについてご紹介しました。

 CAはフライト前に必ずブリーフィングを行います。内容は身だしなみチェックやフライトでの注意事項、携行品の確認をはじめ、サービスの役割分担や緊急時の安全確認などです。一緒に乗務するCAが毎回違うので、ブリーフィングのはじめに自己紹介する航空会社もあります。

 フライト前のブリーフィングでは、どのようなやり取りがなされているのでしょうか。いくつかの航空会社の事例から、主だったものをご紹介します。

◆日々異なるフライト内容を確認

 ブリーフィング場所は、オフィスや機内、空港内、滞在ホテルのロビーなど、乗り継ぎ便や乗務時間、ステイ先によってさまざまです。テーブルの上に、乗務する飛行機のドアの位置などが書かれたキャビンマップを置き、機内で担当するポジション通りにテーブルを囲む航空会社もあります。

 「もし機内で火災が発生した場合、どのようにドアを開けてお客様を誘導するか、手順を述べてください」

 「本日乗務する機内に、酸素ボトルは何本搭載されているか答えてください」

 CAブリーフィングでは、安全面に関してさまざまな角度から、客室の責任者であるチーフパーサー(先任客室乗務員)が質問を投げかけます。そのため、ブリーフィング中は乗務歴に関わらず、多くのCAが緊張したままです。万が一、質問に答えることができなければ、お互いを助け合うバディとして、チームとして、素質がないCAと思われる可能性があるからです。

 乗務のシフトによっては、昨日とは違う機種に乗務することがあり、緊急時のマニュアルはもちろんのこと、座席の位置を示すアルファベットの順番や搭載品の場所など、多くのことが異なります。

 担当するポジションも、昨日は左サイドだったのが今日は右サイド、昨日は責任者だったのが今日は一般のCAとして乗務というように、責任を負う範囲も異なってきます。

◆チーフパーサーで変わるフライトの色

 こうした状況をひとりで抱え込むのではなく、ほかのCAにフォローを求めることが重要です。ブリーフィングでは、「この飛行機に乗務するのは久しぶりです」「地上勤務で数カ月ほど乗務していないので、緊張しています」などと伝えておきます。

 サービス面では、車いすのお客様や一人旅のお子様といった、CAのケアが必要なお客様を事前に確認し、全員で情報を共有します。また、新製品の機内販売のアピール内容や、ドリンク、機内食サービスの動線や注意点、作り方や提供方法などを、ブリーフィング時に確認しておきます。

 そして、同じ機種でも機体ごとに注意点が異なります。気圧の影響を受け、ギャレー(厨房)で水漏れしやすい機体や、客室の床に段差があるためサービスカートを押す際に注意しなければいけないなど、乗務する機体の特徴を確認しあうのも大切です。

 「チーフパーサーによってフライトの色が変わる」。これは、CAであれば皆が感じていることです。

 ブリーフィングでは毎回、チーフパーサーを中心として、どのようなフライトを作り上げるか、目標を立てます。明るいフライト、やさしいフライト、チームワークを活かしたフライト、機内販売の売上が多いフライトなど、チーフパーサーによってフライトに生まれるカラーは千差万別。CAにとっては、「今日のチーフパーサーはどなたかな?」と考えるのも、乗務する楽しみの一つでもあります。

 飛行機に乗る機会が多い方であれば、「フライトによって雰囲気や特徴が違うなあ」と感じることがあるのではないでしょうか。お客様に満足していただくため、CAが一丸となって作り上げている色とりどりのフライトをお楽しみください。

Kulara KOMAZAKI

最終更新:7月24日(日)20時17分

Aviation Wire