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ミュンヘン銃撃 容疑者は無差別乱射に関心? 事件の独社会への影響は

THE PAGE 7月24日(日)14時0分配信

 22日の午後、多くの人で賑わうドイツ南部ミュンヘンのショッピングセンターで9人が死亡する銃撃事件が発生した。容疑者はショッピングセンターから約1キロ離れた場所で死亡しているのを発見され、警察当局は逃走後に自ら命を絶ったと発表している。犯行の動機については不明だが、容疑者が以前から銃撃を計画していたとの情報もある。事件がドイツ社会に与える影響について考えてみたい。(ジャーナリスト・仲野博文)

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犯行動機は依然として不明

 ドイツ南部のミュンヘンで22日午後に事件は発生した。ミュンヘン北部のショッピングセンターの向かいにあるマクドナルドで男が突如店内の客に向かって銃撃を開始。銃を持った男はそのままショッピングセンターに侵入し、発砲を繰り返しながら建物の中を移動し、立体駐車場の屋上に移動した。その際の映像が近隣住民によって撮影されており、住民はショッピングセンターに隣接する建物のバルコニーから撮影を続けながら、屋上をゆっくりと歩く銃撃犯に対して、「お前はトルコ人か?」と呼び掛けている。これに対し、容疑者が「俺はドイツ人で、この国で生まれた」と叫び返している様子が動画からは確認できる。

 無差別銃撃がショッピングセンターの外にあるマクドナルドの前や、ショッピングセンター内で発生したこともあり、警察当局は複数の実行犯によるテロの可能性が高いとして、ミュンヘン市内の公共交通機関にバスや地下鉄の運行をストップさせた。ミュンヘン市内には警察官が増員され、容疑者の捜索には警察特殊部隊も投入されたが、事件現場から約1キロ離れた場所で死亡している男が発見され、地元警察はこの男による単独犯行であったという見解を公式に発表した。警察の発表によると、銃で自らの命を絶ったのだという。

 自殺した容疑者はミュンヘンに住む18歳のアリ・ソンボリーで、ミュンヘンで生まれ育ったソンボリーはドイツとイランの二重国籍であった。ミュンヘン市内のアパートで両親と一緒に暮らしていたソンボリーが過去にいじめに遭っていたことも判明しており、精神疾患を患っていたという。警察は家宅捜索を行ったが、イスラム国との関係を示すような証拠品はなかったと発表している。しかし、2009年にアメリカで心理学者によって書かれた、学校のキャンパスにおける乱射事件における銃撃犯の心理状態を調査した本のドイツ語版が発見されており、ソンボリーが以前から無差別乱射に関心を示していたと警察当局はみている。

 犯行の動機は依然として不明だが、デメジエール内相は23日、ソンボリーは別の女性のアカウントをハッキングし、フェイスブックで事件現場となったマクドナルドに来れば「商品が値引きしてもらえる」という投稿を行っていた可能性について言及した。より多くの人を殺害する目的で、他人のアカウントを使って現場への誘い出しを試みた可能性もある。

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最終更新:7月27日(水)22時45分

THE PAGE

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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