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北海道一周が困難 苦しむ日本船 北方領土問題、外国船優位の現状

乗りものニュース 7月24日(日)18時0分配信

日本のクルーズ船が通れない北海道の東側

 春から秋にかけての“クルーズゾーン”として人気の高い「北海道クルーズ」が、奇妙な状況になっています。外国船は「北海道一周クルーズ」を何度も実施する一方で、「飛鳥II」「にっぽん丸」などの日本船は、北海道でも日本海側に張り付くクルーズに限定されており、その差異が際立っているのです。

【写真】ロシア語併記の北海道・根室の道路案内標識

 その理由は、択捉(えとろふ)島、国後(くなしり)島、色丹(しこたん)島、歯舞(はぼまい)群島の「北方四島」領有に関し、日本とロシアのあいだに存在する「北方領土問題」です。

 北海道の東側、いまロシアが実効支配している北方領土の国後島と北海道の本土を隔てる根室海峡は、水深が極めて浅く、クルーズ船だけでなく、ほとんどの外航船はここを通ることができません。よって太平洋から最短でオホーツク海に出て、観光地として有名な知床半島や網走に抜けるならば、国後島と択捉島のあいだを隔てる国後水道を通過することになります。

 しかし国後水道を通過するとなると、本船側はロシアの警備当局と交信する必要が出てくるなど、「ロシアの実効支配」を認めることにもつながるわけで、日本政府は、この航路の日本船通過を自粛するよう求めています。そのため北方領土問題が生じて以降、日本の客船は国後水道を通過していません。

釧路から網走まで7日間のコースも

 今年、2016年6月に実施された郵船クルーズの「飛鳥II」(日本船籍)による「日本一周グランドクルーズ」は、6月10日に釧路を出たあと、13日にロシア・カムチャッカ半島のペトロパブロフスク・カムチャッキーに寄港。その後、サハリンのコルサコフを経由して、17日に網走に入港するというスケジュールです。釧路から網走まで7日間を要しています。

 また、「飛鳥II」が2016年7月20日(水)から28日(木)まで実施している北海道クルーズでも、函館から利尻島を経て網走に到着したのち、逆戻りする形で函館へ向かいます。つまり「北海道一周」を実現できていません。

 とはいえ、日本人クルーズ客は「北海道一周」ができない、というわけではありません。

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最終更新:7月24日(日)21時31分

乗りものニュース

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