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試練迎える関西経済、復活の鍵は観光に

THE PAGE 7月27日(水)16時0分配信

 大阪をはじめとする関西が経済停滞で試練を迎えている。人や物、投資の東京一極集中を是正しようと訴えるが、リニア中央新幹線開通に沸く東海圏にさえ話題をさらわれ、埋没している感が否めない。頼みの綱の増加傾向にある外国人観光客も、かげりが見え始めた。地盤沈下の進行は速い。関西広域で連携して観光を盛り上げる組織が発足したが、早期に成果を上げていかねばならない。

気弱な近畿2府4県の企業心理

 日本銀行が四半期ごとに全国の企業へ景況感などを尋ねる企業短期経済観測調査(短観)で、直近6月分の業況判断指数(DI)は近畿2府4県の全産業でプラス1ときわどい数字だった。DIは企業に景気の良し悪しを聞き、値の大小が好不況の度合いを示す。円安や株高で大企業を中心に景気が上向いた2013年12月以降プラスを維持しているが、先行き9月はマイナス2と見込まれ、変調を来している。6月の全国のDIは全産業でプラス4となり、近畿は3ポイント下回った。

弱さ際立つ近畿の建設業

 近畿の業種別では、全国に比べて「建設」の弱さが目立った。昨年まで高水準を維持してきたが、6月はプラス10、先行き9月はプラス4と悪化の傾向が続く。人手不足感が強く、建築資材の価格高騰の煽りも受けている。

 一方、他地域は公共工事などが旺盛だ。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、首都圏では選手村や競技会場の整備ラッシュで賑々しい。名古屋を中心とする東海圏は、2027年のリニア中央新幹線の開通を見据え、駅前再開発に沸く。

 震災からの復興も人手を要する。東日本大震災の津波で被災した東北各地では住宅建築の受注が続く。九州も今年4月に大地震に見舞われた熊本、大分両県で壊れた橋や道路の修復工事が進む。

ハルカス、USJなどが関西観光の起爆剤に

 危機感が漂う関西だが、企業は手を拱いているわけではない。2014年3月には日本一高いビル、あべのハルカス(大阪市阿倍野区)が開業し、同年7月にはユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)に人気映画「ハリー・ポッター」の新エリアが増えた。今月には123メートルと日本最大の観覧車が大阪府吹田市の万博記念公園近くにオープンし、賑わっている。

 他にも、昨春大規模改修を終えた兵庫県の姫路城や、昨秋以降ヒットしたNHKの朝ドラ「あさが来た」に登場する大阪や滋賀のロケ地など、各地に新名所ができた。

 また全国と同様、外国人観光客は追い風だ。中国人などが化粧品や食品を大量購入する「爆買い」が百貨店やドラッグストアの売り上げを押し上げている。海外の格安航空会社(LCC)も関西空港への就航が増え、空港は対応を急いでいる。国際線の外国人旅客数は昨年度、1100万人となり、1994年の開港後初めて1000万人を超えた。

 旅行者の増加で大阪などのホテルは満室が相次ぎ、増設を望む声も多い。ただ、ここでも建設業界の人手不足による人件費高騰などが壁となり、思うように増えていないのが現状だ。宿泊先が無く、やむなく空港のベンチで寝て過ごす観光客も少なくない。特例措置として、大阪府は住宅の空き部屋を宿泊用に貸し出す「民泊」施設を認める条例を4月施行した。

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最終更新:7月27日(水)16時0分

THE PAGE

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