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「毛包器官再生による脱毛症の治療」に関する共同研究を開始

MONOist 7月25日(月)8時55分配信

 京セラは2016年7月12日、理化学研究所(理研)およびオーガンテクノロジーズとともに、再生医療分野である「毛包器官再生による脱毛症の治療」に関する共同研究契約を締結し、今後、毛包器官を再生して脱毛症を治療する技術や製品の開発を共同で実施すると発表した。2020年の実用化を目指すとしている。

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 現在、脱毛症に対する毛包再生医療の開発に大きな期待が寄せられているという。これは、患者自身の毛包(毛髪を生み出す器官)から幹細胞を採取して加工し、患者自身に移植する自家移植が中心となるもので、毛包の数を増やせることや侵襲性の低さが特長だ。

 理研多細胞システム形成研究センター器官誘導研究チームは2012年に、同研究チームによる「器官原基法」を用いて毛包原基を再生する技術を開発。この再生毛包原基を毛のないヌードマウスに移植すると、再生毛包へと成長し、毛幹(毛)を再生できることを実証した。

 この手法では、周囲組織である立毛筋や神経と接続するとともに、正常と同様の毛周期を繰り返すなど、機能的な器官を再生することができる。また、毛髪の色や再生毛包原基が再生する毛包器官の数を制御することも可能だ。さらに研究チームは本年、iPS細胞から毛包器官や皮脂腺、皮膚組織を丸ごと含んだ機能的な皮膚器官系を再生することにも成功している。

 これらの最先端の毛包再生技術をヒトの脱毛症治療へと展開するため、今後、京セラと理研、オーガンテクノロジーズは、ヒトへの臨床応用に向けた共同研究を実施する。京セラは、長年培ってきた微細加工技術や生産技術を応用し、細胞加工機器の開発などの技術開発を担当。理研とオーガンテクノロジーズは、毛包由来幹細胞の培養・増幅技術や、ヒトへの臨床応用に向けた細胞操作技術の開発、製造工程の確立、モデル動物を用いた前臨床試験などの技術開発を担当する。

 実用化された際のビジネスモデルは、最も患者の数が多い男性型脱毛症では、医療機関にて少数の毛包を採取し、受託製造会社がその毛包から幹細胞を分離、培養、増幅し、器官原基法により再生毛包原基を製造する。この再生毛包原基をパッケージして医療機関へと搬送し、医療機関において患者に再生毛包原基を移植治療するというものになる。京セラは、オーガンテクノロジーズと連携して、このビジネスモデルの受託製造会社へと発展することを目指すという。まずは2年間の共同研究で実用化への道筋をつけ、受託製造のビジネスモデルの具体化を進めるとしている。

最終更新:7月25日(月)8時55分

MONOist

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