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本紙の記事に激怒した黒田!記者が謝罪に行くと…

東スポWeb 7月25日(月)16時57分配信

【取材のウラ側現場ノート】昔から広島・黒田博樹投手(41)は熱い男だった。普段はクールに振る舞う一方で、自分が納得できないことには黙ってはいられない。飛びすぎるボールが球界全体の問題となった2004年、記者が黒田に意見を求めると「おかしいでしょ! 飛ぶボールがあるなら(投手の)球が速くなるボールも作ってほしいですよ!!」と感情をむき出しにして不満をブチまけた。

 そんな男を激怒させてしまったことがある。黒田について書いた記事で、本人が「猛烈に怒っている」と人を介して聞かされた。もちろん、記事は取材に基づいたもの。ただ、記者の未熟さゆえに、読者に誤解を与えかねない部分があったことも否めなかった。

 翌日の試合前、広島市内の黒田の自宅前で本人が出てくるのを待った。しばらくしてタクシーが横付けされると、思わず身構えた。黒田の鬼の形相が頭の中に浮かぶ。やがて、エースが現れた。

 黒田「どうしたんですか? こんなところで」

 記者「あっ、いやっ、記事のことで謝ろうと思って。すごく怒っているって聞いたから…」

 黒田「何のことです? 僕は怒ってなんかいませんよ! また球場で会いましょう!!」

 その目は明らかに笑っていた。エースが乗り込んだタクシーが走り去ると全身から力が抜けた。その後、やはり黒田は記事に本気で怒っていたことを知った。そして直接謝りに行ったことで、すべてを水に流してくれたことも。熱いだけではない。黒田は懐が深い男でもある。
(2000~04年、広島担当・小原太郎)

最終更新:7月25日(月)16時57分

東スポWeb

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