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[コラム]オーナーリスク、3つの特徴

ハンギョレ新聞 7月25日(月)7時25分配信

 オーナー家の不正や逸脱した行動で企業が危機に陥ることを「オーナーリスク」という。企業の通常の経営活動とは関係ないスキャンダルや暴行、財産争い、脱税、横領など個人的な過ちで企業イメージを失墜させ、時には会社を危うくする。

 企業の危機は様々な形で発生する。マーケティングの失敗で売上が激減することもあれば、製品の致命的な欠点で不買運動が起きることもあり、工場の火事で予期せぬ損失を被ることもある。 ところがオーナーリスクには、こうした一般的な経営危機とは異なる特徴がある。

 第一に、オーナーリスクはきちんとした対策を立てるのが難しい。他の危機とは異なり、実像を100%知っているのはオーナーだけだからだ。最側近さえもすべては把握し切れない。体系的な危機管理システムを備えた企業も、オーナーリスクについてはきちんとした対応が取れず、あたふたするばかりの場合が多い。マニュアルが十分に作動せず、真相も分らないため、嘘の釈明をする場合もある。一度で済む謝罪を何度も繰り返すことになる。

 第二に、オーナーリスクは、かろうじて対策を講じたとしても、それを実行するのが難しい。オーナーが対策を受け入れなければ何の効果もないからだ。問題を起こしたのも、最終的な決定権を持つ者もオーナーという特殊な構造の上に成り立っている。特に、オーナーは育ってきた環境と身についた習性からして、自分の過ちを認めることに慣れていない。このようなオーナーの口に苦い良策を打ち出すのは、猫の首に鈴を付けるようなものだ。実際に進言を行った人の首が飛ぶことも珍しくない。

 第三に、オーナーリスクは繰り返される。他の危機の場合は、原因を究明し、再発防止策を講じる。懲戒や人事を通じて、時には過酷と思えるほど厳正に責任を取らされる。ところが、オーナーの過ちはそのまま見過ごされる場合が多い。批判世論が静まるまで、しばらくの間現職から退くことはあっても、追い出されることはめったにない。別に人格教育を受けるわけでもなく、深く反省して教訓を得ることもないため、同じ過ちを繰り返す。

 韓国を代表するグローバル企業サムスンが、イ・ゴンヒ会長の買春疑惑で恥をかかされている。ゲーム業界1位のネクソンは、創業者のキム・ジョンウ代表の賄賂疑惑で創業以来最大の危機を迎えている。オーナーたちは身から出たさびだから仕方がないとしても、企業と社員には何の罪もない。そのようなオーナーのもとで働く自分の不運を嘆かなければならないのか。国民の意識が変わっており、世の中がますます透明になっている。オーナーたちもこれからは心を入れ替えらなければならない。

アン・ジェスン論説委員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:7月25日(月)7時25分

ハンギョレ新聞