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神の島を御舟が周回 古座川流域で「河内祭」

紀伊民報 7月25日(月)16時45分配信

 和歌山県串本町と古座川町の古座川流域で23、24日、「河内祭」が営まれた。4月に認定された日本遺産「鯨とともに生きる」の構成文化財に「河内祭の御舟行事」が含まれ、日程を土日曜に変更してから初めての祭りで、見物客でにぎわった。

 祭りは串本町の古座、古田、古座川町の高池下部、月野瀬、宇津木の5地区が担い手となり、独自の方法で祭礼を営む。ご神体は古座川に浮かぶ河内島(古座川町宇津木)。御舟行事や古座青年会(串本町古座)の獅子舞は、国の重要無形民俗文化財に指定されている。

 祭りを彩る華やかな御舟は全長約11メートル、幅約2メートル。江戸時代に沿岸捕鯨で栄えた古座の鯨舟に装飾を施し、軍舟に見立てた。王朝絵巻を染めたまん幕やのぼり、ちょうちんなどで飾り付けている。勇進会が操舟し、舟内では河内会が御舟謡を歌う。本来は上、中、下の3隻だが、勇進会会員の不足などから2013年から2隻でしている。

 日本遺産は、熊野灘沿岸の4市町に伝わる捕鯨文化が4月に認定を受けた。河内祭の御舟行事など19の文化財で構成している。関連して今年は河内祭をPRするのぼりやガイドブックなどを作った。担い手が参加しやすいように、日程は昨年まで宵宮が7月24日、本祭が25日だったが、今年から本祭が7月の第4日曜、宵宮はその前日に変更した。

 23日は午後、中と下の御舟が古座港を出発。古座神社に分祀(ぶんし)されている神額を乗せ、古座川を上って河内島までゆっくりと進んだ。夕方は古座港周辺で古座中学校の男子生徒による櫂伝馬競漕(かいてんまきょうそう)、夜は御舟が河内島を周回する夜ごもり神事があった。

 24日は午前、河内島正面の河原で祝詞を上げる御祭礼が営まれ、終了後に古座青年会や古田区民会(串本町古田)、芳流館互盟社(古座川町高池下部)が獅子舞を奉納した。御舟が河内島を1周する「花回り」では、鮮やかな御舟が悠々と島を周回した。河内島の周りをコースにした櫂伝馬競漕もあった。

 夕方からは、古座節などに合わせた民踊の披露や夜店の出店などがあり、花火が打ち上がるイベント「熊野水軍古座河内祭の夕べ」があった。串本ふるさと大使で吉本興業所属の芸人、村上ショージさんがゲストで参加した。

 宵宮や本祭、イベントには地域住民や観光客、写真愛好者が訪れ、にぎわった。

最終更新:7月25日(月)16時45分

紀伊民報