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『スター・ウォーズ』の新キャラ・カイロ・レンが出来るまで

ぴあ映画生活 7月26日(火)15時19分配信

ルーカスフィルムのエグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターであるダグ・チャンをはじめ製作スタッフたちが“スター・ウォーズ・セレブレーション”に集結。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の悪役カイロ・レンのキャラクター作りについて、これまで公にされてこなかった初期のアイディアスケッチなどとともに製作秘話を明かした。

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『…フォースの覚醒』は1977年に始まり、映画史に残るヒットを生み出し続けている『スター・ウォーズ』シリーズの7作目で、現在MovieNEXが発売中。数々の注目作を手がけてきたJ.J.エイブラムスがメガホンを執り、マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャーらオリジナル・キャストが再集結。“エピソード6“から30年後を舞台に、新たな物語が紡がれる。

シス卿に仕える悪役、カイロ・レンのキャラクター作りはとても長いプロセスだったようで、採用されなかったというたくさんのアイディアスケッチとともにコンセプトアートを担当したスタッフたちが解説。もともとは、ダース・ベイダーのように外見的に損傷があるイメージがあったそうだが、(案1 の写真参照)その後、アイディアを出しているうちに行き過ぎだという判断になり、さらにアイディアを練ることになったという。

「カイロ・レンのアートワークについては、アーカイブにフォルダが12もあるんだ。中にはすごくいいアイディアもあるんだけど、なかなかこれというものが見つからず、試行錯誤した。J.J.はとにかく今まで見たことのない、他にはない新しいものを求めていた」と振り返る。その後、シンプルだけどインパクトのあるものを考えた結果、あるアイディアに到達し、それが(案2 参照)J.J.の琴線に触れたという。

「J.J.は何度も言っていた。ポスターのイメージとして、車の後部座席に座っている子供が立ち上がりそうな勢いで『ママ、あれ何?』って叫ぶようなものが欲しいって。それで、これを作った(案3 参照)。6つアイディアがあって、J.J.に見せたら『これだ!』って。ただ、黄色については『どうかな?』という感じだったけれど、アイディアは気に入ってくれた。最初のシーンでは、火が多く使われるから、火をイメージした。黄色はその反射だということになって、僕のイメージが火の重要性を高めたんだ」。

この過程について、レイン・ロバーツは「ストーリー部門とアートワーク部門はそれぞれ別のものを求めていて、結局デザインがストーリー作りに貢献したというわけだからとても興味深い。ダース・ベイダーのイメージが復活するというのもそうだし。カイロ・レンは究極的にはダース・ベイダーになりたいわけね」と分析。「ストーリーの必然性としてデザインの過程は始まるけれど、製作しているうちに独自のロジックが生まれ、アートワークとストーリーが同時に同じところに着地する。すべてが繋がっているのね」と続けた。

最後に会場にいたファンから「たくさんアイディアを出しても、90パーセント以上使われないのは寂しくないですか?」という質問が飛ぶと、「そうだね、頑張るしかないよね」とスタッフたちも苦笑い。「自分の仕事の過程というのは、答えを探すようなものだと思う。でも、その答えは何であるかは全くわからない。つまり、アートワークを製作することで、答えを提示するのではなく、最終的な到達点に向かうための問いかけを生み出しているのだと思う。結局アイディアやイメージを形にする鍵が何なのかを探すことが僕たちの仕事なんだ」と語った。

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
MovieNEX発売中
デジタル配信中

最終更新:7月26日(火)15時19分

ぴあ映画生活