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任天堂株価急騰も一転大幅下落、任天堂は「ポケモンGO」で儲からないのか?

THE PAGE 7月27日(水)7時0分配信

 スマホ向けゲームの「ポケモンGO」が世界的大ヒットとなり、任天堂の株価が急騰しましたが、一転して大幅下落となっています。22日に同社が業績への影響は限定的と発表したことがその原因なのですが、ポケモンGOは任天堂の収益には貢献しないのでしょうか。

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課金の儲けはナイアンティック社の財布に

 ポケモンGOは、任天堂が独自に開発したわけではなく、米グーグルの社内ベンチャーとしてスタートした米ナイアンティック社が主体となっています。ナイアンティック社はポケモンのライセンス料などを払ってゲームを展開していますから、任天堂は基本的にナイアンティック社からお金を受け取るだけの立場です。しかもライセンス料を受け取るのは任天堂本体ではなく、関連会社の株式会社ポケモンです。同社は任天堂の持分法適用会社でしかなく、任天堂はライセンス料のすべてを業績に加えることはできません。

 ポケモンGOには、モンスターに遭遇しやすくなるための課金アイテムが用意されており、利用者がこのアイテムを購入するたびに、ナイアンティック社には売上が計上されます。海外では、すでに15億円近い売上を達成したとの報道もあり、年間では数百億円のビジネスになることが期待されています。

ポケモンGOの効果が低いと断言するのは早計

 しかし、課金はアンドロイドやiOSなどスマホOSのインフラで行われますから、ナイアンティック社はグーグルやアップルと収益をシェアしなければなりません。ライセンス料は残りのお金から支払われるため、仮にポケモンGOが1000億円程度の売上を達成しても、任天堂は推定で100億円程度しか売上と利益を上乗せできないと思われます。任天堂の2016年3月期の売上高は5045億円、営業利益は329億円ですから、何もないよりはマシですが、ポケモンGOで大儲けというわけにはいきません。大幅な業績拡大を期待して株を買っていたのだとしたら、失望に変わってしまうのも無理はないでしょう。

 しかし今回のゲームが直接収益に関係しないからといって、ポケモンGOの効果が低いと断言するのは早計です。任天堂にはマリオという強力なキャラクターがあり、ポケモンGOと同じようなゲームを開発することは難しいことではありません。しかも、仮想現実を使って屋外に利用者を駆り出すゲームは、コンビニやファストフード店などとのタイアップがしやすいという特徴もあります。課金アイテムの売上に加えて、こうしたリアルビジネスとの連携や、利用者の行動履歴の活用などビジネスが広がる余地はたくさんあります。最終的なポテンシャルがどの程度あるのかを見極めるためには、もう少し時間が必要でしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:7月27日(水)7時0分

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