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【相模原事件】山間の集落に根付いた「やまゆり園」 温かな交流を壊した惨劇

BuzzFeed Japan 7/26(火) 15:59配信

戦後最大級の大量殺人事件があった相模原市緑区千良木地区は、新宿から高速道路を使えば1時間、電車とバスを乗り継げば1時間半ほど。小さな山間の集落に、BuzzFeed Newsが取材に入った。
【BuzzFeed Japan / 籏智広太】

襲撃された障害者施設「津久井やまゆり園」は、富士五湖を水源とする一級河川・相模川に面する。京浜工業地帯を潤す相模湖ダムがそばにある、水と緑が豊かな土地だ。

人口は2千人にも満たない。スーパーマーケットが一つだけ。そんな、こじんまりとした地域で、やまゆり園は長く運営されてきた。

施設の定員は160人。その存在感は人口の少ないこの地域では大きい。

地域とつながっていた施設

近隣住民に話を聞くと、職員に連れられた入居者たちが、少人数に分かれて周辺を散歩する姿をよく見かけるという。

近くに住む女性(23)は、逮捕された元職員の植松聖容疑者(26)が入居者と手をつないで散歩をしている姿も見かけた。

この女性は、植松容疑者と同じ小中学校に通っており、学年は違うが顔見知りだった。それぐらい、施設と地域社会は密接につながっていた。

ある男性はBuzzFeed Newsに「散歩とすれ違うたび、近所の人たちは声をかけていましたよ。地域性がある施設だな、と感じてました」と語る。

地元では大きな働き口でもあった。「近いから、やまゆりで働くという人は多い。友人も何人か働いていますよ」

集落の中には、職員が暮らすアパートもあるという。近くの10代の女性は「職員さんも、毎朝通うときにあいさつしていました」と話した。

「高校生の実習とかもしていたのに。働いていた人たちも、住んでいる人たちもいるのに。これからやまゆり、どうなっちゃうんだろう」

隣の集落に住む女性(76)は「うちの前には、よく若い子たちが散歩にきていましたよ」と、笑みをこぼしながら振り返った。

「みんな、『こんにちは!』『おはようございます!』って、笑顔で元気にあいさつしてくれていました」

それだけに事件のことが信じられないという。家の前を散歩をしていた人たちが、被害にあった。

「いたたまれないですよ。自分より弱い人たちを狙うなんて、許せない。なんでもっと考えて行動しなかったのか。本当、かわいそうに」

「静かな集落なのに」。女性はため息をつきながら、そう呟いた。

最終更新:7/26(火) 16:49

BuzzFeed Japan

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