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パナソニックの太陽電池事業、苦境の国内を海外で補えるか

ニュースイッチ 7月26日(火)11時50分配信

販売目標2倍の10万キロワット超に

 パナソニックは海外向け太陽電池の2016年度販売目標を前年度の実績に比べて約2倍の10万キロワット超に引き上げた。海外向けで10万キロワット超の目標を設定するのは初めて。トルコやインドで太陽光発電所向けの販売が好調なほか、米国や東南アジアの販売も増える見通し。国内工場は市場低迷により生産調整中だが、海外販売の拡大で反転攻勢を狙う。

 トルコでは子会社の「ヴィコ」が太陽光発電所のEPC(設計・調達・建設)事業を展開。変換効率の高い太陽電池が必要な案件を受注している。またインドでも子会社の「アンカー」が発電所向けを伸ばしている。

 米国では住宅のほか、工場・店舗屋根などに絞って販売を再開した。東南アジアは生産拠点があるマレーシアを中心に展開するほか、シンガポールでも軌道に乗ってきた。足元では海外向けの引き合いが、マレーシア工場の年産能力に相当する30万キロワットを超えた。

 同社の工場はマレーシアのほか、日本に3カ所設けている。二色の浜工場(大阪府貝塚市)は国内市場の低迷で2月から生産を見合わせており、当初計画した10月の再稼働も厳しい状況だ。

 成長が見込める海外比率を2割程度に高めることで、マレーシア工場の能力を日本向けから海外向けに振り向け、二色の浜工場の再稼働と同事業の収益回復につなげたい考えだ。

 同社の太陽電池の生産能力は年100万キロワット。16年度は国内外で69万キロワットの販売を計画している。

<解説>
 パナソニック、京セラとも海外比率は2割が目標。業界はかつて5割が海外向けだった。それが固定価格買い取り制度(FIT)開始後、国内中心になり、輸出が激減した。いまは国内市場が縮小に向かったため、海外を復活させようとしている。シャープがモンゴルのメガソーラービジネスに参入するのも同様の戦略。

最終更新:7月26日(火)11時50分

ニュースイッチ