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公立小中校397棟、震度6強以上で倒壊・崩壊の恐れ

リセマム 7月27日(水)11時53分配信

 文部科学省は7月26日、公立学校施設の耐震改修状況と非構造部材の耐震点検・耐震対策の状況について、平成28年度調査結果を公表した。4月1日時点で公立小中学校の耐震化率は98.1%に達したが、震度6強以上の地震で倒壊する可能性が高い建物が397棟残っていることがわかった。

全国の公立小中学校の耐震化の状況(一部)

 文部科学省はこれまで、構造体の耐震化および屋内運動場等の吊り天井の落下防止対策について、平成27年度までの完了を目標に、制度の充実を図りながら重点的に支援してきた。平成28年4月1日現在の公立小中学校の構造体の耐震化率は98.1%と、前年度より2.5ポイント上昇。全国の8割を超える設置者が耐震化を完了しており、耐震化はおおむね完了した状況となった。

 一方、学校統合などの個別事情により、耐震化が行われていない建物は2,228棟ある。そのうち397棟がIs値0.3未満の建物で、震度6強以上の地震に対して倒壊または崩壊する可能性が高い。

 各都道府県の状況をみると、耐震化率が下位の都道府県は、沖縄(87.5%)、福島県(90.3%)、愛媛県(91.6%)など。東京都と神奈川県の耐震化率はそれぞれ99.9%、埼玉県と千葉県も99%以上となっている。耐震性がない建物の残棟数が多い設置者は、福山市(97棟)、岡山市(87棟)、富山市(69棟)など。

 屋内運動場等における吊り天井の落下防止対策の実施率は95.0%にのぼり、前年度から3,159棟が対策済みとなった。この対策もおおむね完了した状況だが、落下防止対策が未実施の建物も1,654棟残っている。

 対策未実施の吊り天井を有する屋内運動場等の数が多い都道府県は、東京都で117棟、千葉県113棟、愛知県100棟、山口県89棟、埼玉県84棟。平成27年度に吊り天井の落下防止対策を行った都道府県では、愛知県の311棟がもっとも多く、そのほかは兵庫県299棟、大阪府249棟、東京都202棟、福岡県169棟が続いた。

 文部科学省では、耐震化や落下防止対策が未実施となっている建物に関して引き続きフォローアップを行うとともに、当該設置者に対して速やかに耐震化等を完了するよう要請していく。また、公立学校施設については、地震発生時にガラス破損などの被害が拡大する可能性が高いため、吊り天井以外の非構造部材の耐震対策も推進する。

《リセマム 黄金崎綾乃》

最終更新:7月27日(水)11時53分

リセマム