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豪州でも「ポケモンGO」人気 警察に「自宅前に怪しい人が……」との通報も相次ぐ

ZUU online 7/27(水) 8:10配信

世界的に注目を浴びている「ポケモンGO」。世界でいち早くその圧巻のゲーム内容を体験豪州の報道の様子や国民の反応、問題点、当地でのフィーバーぶりを豪州在住の筆者が考察する。

7月13日にはポケモンGOへのログインサイトに不具合が生じ、約1300人のユーザーがゲームへのアクセスが不可能になってしまったが、豪州でもかなりの社会的影響をもたらしているようだ。

■ポケモン人気が止まらない!

「Japan is CRAZY!」

ポケモンGOがリリースされた翌日、そう友達の1人に肩を叩かれた。「Crazy」はネガティブな意味ではなく、褒め言葉で「スゴ過ぎるよ!」といった意味合いである。豪州でもポケモン自体の人気はすでに爆発的で、日本のアニメやキャラクターグッズを売っている店では、子供たちがポケモン商品に飛びつく姿が見られる。子供用だと言っても決して安価ではなく、物価高の豪州では大人でも一旦は渋るような高価な商品も多いのだ。子供はハッピー、大人は少々頭を抱えると言った様子が傍から見て滑稽でもある。とにかくポケモン文化の素地は豪州にはしっかりできあがっている。

ゲームやアニメの世界においては、豪州では「Japan is the best」であり、ある種の憧れや尊敬に等しい感情を持つ人が多い。過大評価し過ぎかもしれないが、日本が一歩一歩踏みしめている未来への階段は輝き過ぎている。そこにきて、この「Pokemon GO」のまばゆいばかりの登場だ。大旋風は間違いなく起こったのであった。

■豪州では久しぶり明るい話題 ワクワクしたニュースに笑顔

さて日本に先だって豪州・米国・ニュージーランドでポケモンGOがリリースされたワケであるが、豪州ではリリース前夜、異常な盛り上がりを見せた。ネーションワイドのABCや他のテレビ局でも相次いでポケモンGOのリリースを意気揚々と伝え、天気予報やスポーツニュースでも下のフリップに「POKEMON GO」の文字が流れた。

個人的には子供や学生が楽しむゲームだと思っていたのだが、そうでもないようである。知り合いの50代の男性は、土曜日を「ポケモンハントの日」にしていると言っていた。子供たちと一緒にエクササイズがてら色々な場所を歩くらしい。

「Hitokage」を見せてくれた。子供たちは全員男の子でティーンの難しい年ごろだ。会話の接点が失われつつある中、こうやってコミュニケーションの場をPOKEMON GOで見出すことができたようにも見えた。

子供たちも遠くまで一緒に行ってくれる父親が必要、父親も一緒に出掛ける口実ができたというワケである。最近ご無沙汰していた外食にも家族で楽しく出かけられるようになったという。たくさん歩くことでタマゴが孵るらしいのだが、運動不足が解消できると苦笑しながらも、「早く子供に見せたい」と嬉しそうだった。

■フィーバーにはつきもの? はまり過ぎのユーザーに喝

豪州でリリースしてからインターネットのサイトやニュースで頻繁にPOKEMON GOの言葉を目にするようになった。何でもそうだが、「フィーバー」という現象は非常に危険なものでもある。豪州でも予想通り異常なまでのPOKEMON GOのフィーバーぶりに、ついに問題が起こってしまった。

まず豪州に多く見られる「家」の在り方について簡単にお話ししよう。日本の家の多くには、いわゆる「囲い」があるが、豪州には土地があり、芝があって、いきなり家がむき出しで建っている場合が多い。そのため、簡単に他人のプロパティに侵入できるのである。
スマホを片手に、スクリーンに夢中になる見知らぬ人たち。そこに住む住民はどんな心持ちでその異様な光景を眺めていたのだろうか。豪州警察はこの事態を重く受け止め「注意勧告」として市民に訴えた。

■運転中だっておかまいなし? 怪しい人物が家の前に?

タスマニア州ではこんな報告も挙がった。ポケモンを捕まえるために運転中に突然、道の真ん中で止まったり、交差点をふさいだりする事例が数件挙がったのである。非常に危険な行為であるため、タスマニア警察で注意を呼びかけた。また歩道でも歩行者をブロックする行為が目立ったそうだ。

その他、ポケモンハントに関係する映像もYouTubeに多く挙がった。中でも「レアなポケモンを捕まえに山まで来ちゃったよ」と、歪曲した危険な山道を運転しながら撮影したような映像もあった。

前述したがゲームのリリース後、こんな電話も警察に相次いだ。

「家の前に不審な人物が電話を持って何かしている。怖いので来てほしい」

ドライブウェーやガレージなどに不審者がいれば当たり前だ。一体豪州国民の何割がポケモンGOの存在やゲームの在り方を理解しているというのであろう。

豪州の住宅地では、今後「No Stop For Pokemon Hunt=ここでのポケモンハントは禁止」などと、やんわりと掲げられたサインが出てくる可能性も無きにしも非ずである。

■豪州メディアが伝えていないシニアユーザー

豪州でのポケモンGOの威力は驚異的である。老若男女関係ない。そしてこんな声が上がった。「豪州メディアはシニアユーザーについての報道を避けている」というものだ。定年まで一生けん命身をつくして働いてきた尊敬すべきシニア世代がポケモンGOにはまっているという事実だ。

毎日通勤や通学に使う電車の中、品の良さそうなシニア女性がスマホを片手に電車内をウロチョロ……。「ポケストップ」を探しているのである。「セルフィーを見つけることができなかったわ」とガッカリした様子だったという。

この他にも多くのシニア世代がポケモンGOにはまっているというのである。「孫の顔を見るのが楽しみ」という感情に加えて「ポケモンに出会えるのが楽しみ」と言ったところであろうか。

バーチャルリアリティーの世界がついに現実になった。世界がさまざまな意味で形を変え、現実の世界が息苦しくなる一方である。それなら別の世界へ飛び込みんでみようではないか。ルールを守って平和で心地よい「マイワールド」を築いていこう!そんなメッセージがこのポケモンGOには込められているような気がしてならない。(トリー・雪香、豪州在住のフリーライター)

最終更新:7/27(水) 8:10

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TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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