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上高地トンネル「山の日」前に開通 大型車両のすれ違いスムーズに

THE PAGE 7/27(水) 21:45配信

THE PAGE

 北ア・上高地に至る道としてアルピニストらの胸を躍らせる県道上高地公園線に新たに「上高地トンネル」が完成し、7月19日開通しました。同県道は道幅が狭く、これまでに土石流なども発生。多くの登山・観光客を上高地に運ぶ唯一の車道のため、長野県が2014年から一部区間でトンネル工事を進めていました。

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ルートが125m短縮、道幅も2m拡幅

 上高地トンネルは全長588メートル。トンネルの完成によりこれまでのルートが125メートル短縮され、道路の幅も2メートル広い7メートルに。落石や土石流のおそれがなくなり、大型車両のすれ違いがスムーズになります。

 同県道は松本~岐阜間を結ぶ国道158号から分かれて上高地につながる山岳道路で、梓川の崖添いの道は車の行き違いもやっとの道幅。加えてこれまでに落石や土石流の被害もあり、改善策が迫られていました。

 上高地への入り込みがピークを迎える8月11日の「山の日」を前に完成にこぎつけ、上高地の商業関係者らは「これで物資輸送も円滑になる」と歓迎。完成後も現地で作業をしていた長野県松本建設事務所整備課の職員は「もろい土質や地下水、熱水の湧出といったトンネル工事の支障となる大きな問題もなくやっとここまで来ました。ホッとしています」と話していました。

 上高地トンネルは、国道158号から分かれてすぐの「釜トンネル」に続いて上高地側に建設され、トンネルを抜けると間もなく大正池に至ります。北アルプスを訪れる登山者らに「かまとん」とも呼ばれて親しまれてきた釜トンネルに続いて上高地の名物の1つになりそうです。

 登山家で長野県山岳遭難防止対策協会講師の丸山晴弘さん(長野市)は「今より古い釜トンネルがあったころは冬山に向かう途中、凍り付いたトンネルの横の氷の壁にピッケルの石突きを横に突き立てながら、滑らないように足を運んだものです。新しいトンネルが出来てそんな思い出がよみがえりました」と話しています。

 上高地は通年でマイカー規制されており、上高地公園線は一般の車は通行できません。手前の沢渡(さわんど)に多数ある駐車場に車を置いてバスかタクシーで上高地に向かうのが一般的です。

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■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説

最終更新:7/27(水) 22:05

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