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中国Union PayがVisa抜いて売上高世界一の決済ブランドに

ZUU online 7月27日(水)11時40分配信

中国の電子決済ブランドUnion Pay(中国銀聯)の売上高が史上初めてVisaを上回り、「世界一のクレジットカード・ブランド」の座が入れ替わることになった。

Union Payが世界総売上高の37%(5ポイント増)という記録を叩きだしたのに対し、Visaは32%(2ポイント減)、マスターカードは20%(1ポイント減)と、いずれも後退気味。

このデータは英市場調査会社リテール・バンキング・リサーチ(RBR)の「Global Cards Data and Forecasts」最新版から明らかになったものだが、発行枚数ではすでに2010年からUnion Payが最多を誇っていた。

■Union、Visa、マスターの3ブランドが市場の89%を独占

Union Payは2002年に中国人民銀行によって、国内のクレジット事業を促進する目的で設立された。

以降14年間にわたり、中国では銀行経由で欧米決済ブランド(Visaやマスターカード)も利用できるものの、加盟店が非常に少ないという理由で、Union Payが独裁をふるうことになる。

一方オンライン・ショッピング人気の爆発が追い風となり、Visaは中国以外の市場で着実に事業を拡大。中国市場への本格進出も検討していると複数の欧米メディアに報じられていたが、加速するUnion Payの勢いには一歩足らずだったようだ。

RBRの最新レポートでは、Union Payのまさに飛ぶ鳥落とす勢いの急成長ぶりが、数字になって示されている。

2015年のカード発行枚数が、世界総計の41%に相当する53億万枚に達したほか、Visa、マスターカードとともに、世界総売上高21兆6000億ドル(約2289兆6000億円)の89%を独占するという快挙を成し遂げた。

残りの11%をアメリカン・エクスプレスやJCB、ダイナース・クラブなどが共有する形で、実質上は上位3大ブランドがクレジット産業を牛耳っている。

■中国だから成功したUnion? 信頼性ではナンバーワンはいまなおVisa

これまでUnion Payが独占していた中国決済市場が、ようやく本格的に海外企業にも開放された矢先の「大逆転」だけに、Visaにとっては痛恨の一撃のはずだ。

中流階級の急増にともない、昨年は55兆人民元(約872兆1701億円)に成長した中国決済市場。無限の可能性を秘めた新開拓地となるはずだが、マスターカードが一足先に年内の事業ライセンス申請を発表するなど、Visaはこちらでも出遅れた感が否めない。

しかし大きな救いは、売上高と発行枚数では世界王者から転落したものの、本当の意味での「国際カードNo.1」は、いまだVisaであるという不動の事実だろう。

英FinTechサイト、Finextraなどは、Union Payの記録的売上高や発行枚数は中国人口の多さに起因するもので、中国以外での売上高はたったの0.5%である点を指摘。

Visaの50%、マスターカードの30%とは次元が異なる。つまりUnion Payはあくまで自国内での規模が巨大化しているだけで、国際水準という観点から見た場合、Visaやマスターカードは勿論、そのほかのブランドにも大きく引き離されているということだ。

「自国における成功も、そもそも競争相手がいなかったからではないか」という声も聞かれる。

今後マスターカードやVisaがライセンスを取得し、中国市場に乗りこんでいくと想定すると、熾烈な顧客獲得戦が繰り広げられるのだろう。

Union Payが浸透しすぎていて、他ブランドが受け入れられにくい環境ではあるだろうが、欧米ブランド品の所有をステータスと見なす消費者が多いのも事実。

米対中の決済対決は、混戦模様となりそうな気配が濃厚だ。(FinTech online編集部)

最終更新:7月27日(水)11時40分

ZUU online

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