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広島・大瀬良 黒田に伝授されたツーシーム生かすには…

東スポWeb 7月27日(水)10時0分配信

【赤坂英一「赤ペン!」】黒田が日米通算200勝を挙げた23日の試合後、グラウンドで選手、首脳陣と記念撮影が行われたとき、大瀬良はそこにいなかった。心中を察するに、さぞ悔しかったのではないだろうか。

 大瀬良は昨季、好投を続けながらも勝ち星に恵まれず、チーム事情からシーズン途中で中継ぎに転向。今季はキャンプ中に右ヒジを痛めて開幕に間に合わず、7月20日の中日戦で初登板するも、3回7安打4失点でKOされている。すぐに登録抹消され、二軍で再調整せざるを得なくなった。

 黒田が復帰した昨年、沖縄キャンプで真っ先に指導を仰ぎに出向いたのが大瀬良だった。黒田の決め球、ツーシームの投げ方を教えてもらおうとしたのである。大瀬良は大学までツーシームを投げたことがなく、プロ入りして前田健太(現ドジャース)に教わっても、なかなか習得できずに悩んでいた。

「ツーシームがあれば、ぼくが元から持ってる外の変化球が、もっと生きてくると思うんですよ」

 そう頼み込んだ大瀬良に、黒田はこう言った。

「ボールをリリースする最後の最後で、指を縫い目にかけるよう意識して投げてみるといいぞ」

 おかげでツーシームを投げられるようになったが、その大瀬良の投球を見ていた黒田は、こんな疑問を口にしている。

「ぼくはコーチじゃないからどうこう言えませんけど、もっとツーシームを生かすよう、別の球種の使い方を考えてくれればな、と思いますね」

 黒田が懸念した通り、大瀬良はせっかく覚えたツーシームを何度も打ち込まれるようになった。その原因は何か。畝投手コーチはこう指摘した。

「大瀬良のツーシームは143キロぐらいで、148キロのフォーシームより5キロも遅い。だから打者に見極められてしまうんです。黒田は両方の球種が同じ速さだから、打者もどっちか分からず打ち損じてくれる。そういう組み立てが大瀬良のツーシームではできない」

 畝コーチに諭された大瀬良は「ツーシームに頼り過ぎると、ぼくらしい投球じゃなくなることに気がつきました」と軌道修正。黒田からも助言や励ましを受けながら、復活に向けて黙々と汗を流している。早く大瀬良本来の躍動感あふれる投球を取り戻してもらいたいものだ。41歳の黒田と一緒にプレーできる時間は、そんなに残されていないだろうから。

最終更新:7月27日(水)10時28分

東スポWeb

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