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カブドットコム証券、貸株の基幹業務にAI技術を採用

ITmedia エンタープライズ 7月27日(水)8時13分配信

 カブドットコム証券と日立製作所は7月25日、ストックレンディング(株券等貸借取引)業務向けに人工知能(AI)技術を活用したトレーディング支援システムの開発を発表した。業務現場での有用性も確認されているという。

 同システムは、日立のAI技術「Hitachi AI Technology/H」を採用する。カブドットコムのストックレンディング業務における過去データや需給バランス、各種の指標など、合計1000種類以上の数値データをAIで分析する。さらに、分析結果から貸出レートの予測方程式を作成し、変数として直近のトレーディングデータなどを入力すると、最適な貸出レートを自動生成する。銘柄ごとに予測方程式を作成できるため、銘柄特性に応じて貸出レートも算出できるとしている。

 カブドットコムによれば、実際の業務では同システムと既存のトレーダーによる2つの判断を併用する。トレンドの変化を把握したり、急激なレート調整が必要になったりする作業では、優秀なトレーダーによる判断の余地を残しつつ、その判断内容を同システムの予測方程式の作成に活用することで、精度を向上させるためだという。

 システムで自動生成された貸出レートは、人手による計算を必要がない大半の銘柄において、既存のトレーダーによる算出と同程度の品質が期待できるという。一方で、従来は銘柄ごとに数十分単位での時間が必要だったがシステム化で瞬時になり、増員することなく需要が拡大するストックレンディング業務の対応を可能にする。

 ネット証券では、顧客が魅力に感じる貸出レートを他社より先に提示できることが必要で、システムによる省力化で、優秀なトレーダーのリソースを特定の銘柄や市場環境の変化への対応に集中できるメリットがある。

最終更新:7月27日(水)8時15分

ITmedia エンタープライズ