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滞在外国人が2百万人突破 急増に排外主義の兆しも=韓国

聯合ニュース 7月27日(水)18時55分配信

【ソウル聯合ニュース】韓国法務部が27日発表した統計によると、韓国国内に滞在する外国人は6月末現在200万1828人と集計された。総人口の3.9%に当たる。

 滞在外国人はわずか数年の間に爆発的に増え、韓国社会に新たな成長の可能性をもたらしているが、一方で関連の政策や制度、韓国人の意識改善が外国人の急増に追いつかず、さまざまな面であつれきや弊害も生まれている。

◇ハイペースで増加する滞在外国人

 韓国に滞在する外国人数は、2005年の時点では約74万7000人(総人口の1.5%)にすぎなかったが、ハイペースで増加を続け、それから10年余りで200万人を突破した。

 学界では一般に、外国人住民の比率が5%を超えると「多文化社会」に入ったと見なしており、韓国はまさに多文化社会へ向かう入り口にいることになる。法務部は、21年には国内の滞在外国人が300万人を超え、総人口の5.8%を占めると試算している。

 外国人の流入が本格化したのは1990年代で、当初は仕事を求めて東南アジア諸国などからやってきた労働者が大半だったが、2000年代に入ると農村や漁村の韓国人と結婚して移り住む女性が増えた。やがて韓流ブームなどの影響で外国からの留学生や観光客が急増し、07年に韓国系中国人を対象にした就職制度を導入すると中国出身者が押し寄せ始めた。6月末現在、韓国滞在中の外国人のうち韓国系を含めた中国出身者が占める割合は50.6%に達する。

◇74%が長期滞在者、外国人が「お隣さん」に

 韓国国内にいる外国人のうち、長期滞在者は実に74%を占める。外国人が韓国にしばらくとどまる異邦人ではなく、居を構えて暮らす「お隣さん」になっているということだ。

 韓国に定住する外国人が増えるにつれ、国会議員や弁護士、大学教授、医師などの職業に就く人も現れ、チャイナタウンなど同じ出身国の移住者が集まって暮らすエリアも全国に続々とつくられた。

◇制度改善進まず差別や冷遇は依然

 外国人は急ピッチで増えているが、これを支える制度や意識の改善はなかなか進まない。

 今年で導入から12年を迎えた雇用許可制は、依然として外国人労働者の職場変更を制限しており「不当な制度」(韓国移住労働財団のアン・デファン理事長)と指摘される。

 弱い立場の外国人労働者が危険な仕事を任されやすいことも懸念されている。雇用労働部によると、外国人労働者の労働災害率は13年が0.84%で、韓国全体の0.59%を大きく上回る。

 外国人住民に対する風当たりもなお強い。女性家族部の昨年の調査によると、「外国人労働者や移住者を隣人にしたくない」との回答率は31.8%で、米国(13.7%)やオーストラリア(10.6%)、スウェーデン(3.5%)などの先進国を大きく上回った。

◇「アンチ外国人」の風潮強まる

 滞在外国人の増加に伴うあつれきも随所に存在する。特に、ノービザ観光などで韓国に入国しやすくなったことで、これを悪用した不法滞在者が増加している。不法滞在者は今年6月末現在21万1000人ほどで、外国人全体の約1割を占める。

 外国人の犯罪が減らないこともあり、外国からの移住者を嫌悪する風潮も強まっている。最近では、インターネット空間で理由もなく外国人をおとしめるようなケースも目立つ。

 また、親が不法滞在者のため住民として登録されずに育つ子ども、思春期に韓国へ移住して適応できずに悩む子どもなど、死角地帯に放置されている移住者の子どもが増えていることも、韓国社会が解決すべき課題となっている。

最終更新:7月27日(水)19時59分

聯合ニュース