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【ライブレポート】アリシア・キーズが放つヴァイブに、幸せいっぱいの夜

BARKS 7月31日(日)19時51分配信

7月20日(金)ロスアンゼルスのトルバドルという歴史的会場で、アリシア・キーズがオーディエンス僅か500人の超プレミア・ライヴを開催、現地からライヴレポートが到着した。

ライブレポート:Keiko Tsukada

ウエストハリウッドの伝説的なトルバドールという老舗ライブハウスに500人ほどのファンが集り、この7月20日にアリシア・キーズのライブが行われた。携帯電話の持ち込み禁止というSNS世代のファンには厳しい条件はあったものの、年内に期待されるニューアルバムのリリースを目前に、新曲のリークを避け、ファンの素直な反応を見てみたいという想いがあったのだろう。

「今わたしたちに起こっている事について多くの目的と会話」が込められているというこの新作は、アリシア自身も「今まで作った中で最高の音楽」と宣言。また、つい先頃ノーメイク宣言をして話題を呼び、この夜ももちろんノーメイクで登場したのだが、彼女の内面から溢れる自然な美しさは眩しいばかりだった。

小さなステージの真ん中に置かれたピアノの前にアリシアが登場すると、ロック調の新曲で会場を一気に盛り上げた。去年発表された「28 Thousand Days」へと続いた後、「ある男性が将来の自分に宛てて書いた手紙の中で、人の平均寿命は76年=28,000日と気付いた時から、本当の意味で自分の人生を生き始めた」という記事を読んで触発され、この曲を作ったことを語ってくれた。

そしてアリシア家の地下室パーティを装って演奏されたのが、まさにあのPVを彷彿とさせる「You Don't Know My Name」で、心躍るスロウジャムに会場は思わず大合唱。続いてブルージーな「Pawn It All」、軽快でソウルフルな「She Don't Really Care」と新曲を披露。そこへナズのクラシック曲「One Love」のビートが流れると、なんと彼女独自のリリックを乗せたカバー曲が登場。ジャジーなアレンジにスキャットを織り交ぜ、たまらなくご機嫌な曲に仕上げてくれた。そこから流れるように「Fallin'」へと続き、会場のエネルギーは更に高まった。

続いて「世界は正気を失っちまってる!でも一番大事なのは自分らしさ。人種、信条、性別に関係なくリスペクトを持って平等に人に接すること。わたしは個性、多様性、ありのままのあなた、わたしを祝福するわ。わたしたちには違いよりもずっと多くの共通点があるのよ」という力強いメッセージと共に「In Common」へと突入。軽快なハウスビートに乗せたアリシアの歌声に、ファンはトランス状態で踊りまくっていた。

そして幻想的なピアノに導かれて始まったのが、先にリリースされたばかりのゴスペル調の「Hallelujah」。心の苦悩を赤裸々に打ち明けるこの曲をソウルフルに歌い上げる様には、思わず鳥肌が立った。次に大好きな曲だと紹介してくれたのが「Illusion of Bliss」。「人に評価されるのも、興奮したり落ち込んだりするのも、もうウンザリ」とぶちまけて始まったこのスピリチュアルな雰囲気のスロウジャムは、彼女にとっても非常に特別な曲であるようだ。

「いろんなことが起こっているけど、わたしたちをひとつにしてくれるのはグッド・ミュージックなのよ」というメッセージに続いた「No One」では、みなが両手を振りながら一体となり、一気にポジティブなエネルギーに包まれた。そこへ来て「Empire State of Mind」だ。この曲が放つ強力なヴァイブに、もう完全にノックアウトされてしまった。ああ、アリシア、まさに女神。

最後に「本当にありがとう。光であり続けて。気持ちを強く持って。光を広めて」という愛溢れるメッセージを残し、1時間にわたる12曲のパフォーマンスは夢のように過ぎ去った。パワフルなニューアルバムへの期待も更に高まった、幸せいっぱいの夜となった。

<アリシア・キーズ@トルバドール 2016年7月20日(金)>
1.タイトル未発表
2.28 Thousand Days
3.You Don't Know My Name
4.Pawn It All
5.She Don't Really Care
6.One Love
7.Fallin'
8.In Common
9.Hallelujah
10.Illusion of Bliss
11.No One
12.Empire State of Mind

2001年のデビュー以来、全世界アルバム・トータル・セールス3,000万枚、グラミー賞15冠、そしてアルバム5作中4作が全米1位を獲得するなど、数々の快挙を成し遂げてきたアリシア・キーズは、これまで「フォーリン」「ノー・ワン」「イフ・アイ・エイント・ガット・ユー」「エンパイア・ステイト・オブ・マインド」「ガール・オン・ファイア」など、数々の大ヒット曲を世の中に送り出してきた。また、アーティストとしてのみならずマルチな分野で活躍していることでも知られ、彼女の呼びかけでビヨンセ、リアーナ、ファレル、ボノなど数々の著名人が集結し、自身がローンチした「We Are Here Movement」という社会運動の一環として、黒人の人権や命の大切さを訴えるパワフルなメッセージ動画も公開している。

前作『ガール・オン・ファイア』から4年が経った2016年5月に発表した新曲「イン・コモン」では、ザ・ウィークエンドの長年に渡るコラボレーターとして知られるイルアンジェロをプロデュースに迎え、夏らしい軽快なリズムで日本のiTunes R&B/ソウル・ソング・チャートで1位を記録している。年内には待望のニュー・アルバムが発表される見込みだ。

最終更新:7月31日(日)19時51分

BARKS

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。