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<北朝鮮>市場経済の拡大はどのような社会変化をもたらしたか(3) 国営交通の無残な実態 ~内部映像を材料に考える~ 石丸次郎

アジアプレス・ネットワーク 7月27日(水)11時34分配信 (有料記事)

◆運輸・交通は市場化で目覚ましい発展

運輸・交通は市場化で目覚ましい発展 

3-1 国営交通手段の麻痺
北朝鮮の運送と移動の手段といえば、長く鉄道が中心であった。これと市内を走るバス、トローリーバス、平壌の地下鉄、近距離のローカルバスが、国営交通手段として一般国民の移動を担ってきた。ところが現在では、都市間を長距離バスが毎日運行し、荷台に人を満載したトラックが国中を縦横無尽に走るようになった。

商行為が活性化するに従い、人々は遠くに出掛け、多くの物を運ぼうとした。移動と運輸の需要が急膨張したのだが、立ち遅れた既存の国営交通網は、そうした需要にまったく応えられず、替わりに商業的交通手段が急速に発達することになったのである。今や商業的交通手段が北朝鮮の交通において主役の座を占めつつある。

国営交通手段は計画経済の混乱とともに無秩序の度を深めていた。レール、枕木、トンネル、橋梁、機関車、客車など、あらゆる鉄道施設と設備が更新されず無残に劣化、老朽化した。1990年代後半の北朝鮮の鉄道はまさにズタズタであった。列車の窓ガラスは、盗まれたり、乗り降りの邪魔だと割られたり取り外されたりし、座席は暖を取るために車内で燃やされ、枕木は薪として住民たちが外して持って行ってしまう。送電線は切られて古銅線として売り払われた...本文:1,410文字 この記事の続きをお読みいただくには、アジアプレス・ネットワークの購入が必要です。

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最終更新:7月27日(水)11時34分

アジアプレス・ネットワーク