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経産省、個人データの信託機関管理を検討 貸し出しは各個人が定めた条件で行う新制度

日刊工業新聞電子版 7月27日(水)12時0分配信

車の走行データなどメーカーや小売りが利用可能に

 経済産業省は、自動車の走行データなどの個人データを信託型の代理機関が管理し、各個人が定めた利用条件に基づき、メーカーや保険会社などに貸し出す新制度を検討する。代理機関がオープンでルールが透明なデータ流通市場を整備することで、裾野広い企業がデータを有効活用できるようになる。大量の個人データは、IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)などへの活用を促し、新事業創出を後押しする。

 産業構造審議会(経産相の諮問機関)の専門委員会で27日に議論する。法規制など実現への課題をまとめたうえ、10月ごろに公表する中間とりまとめに盛り込む。商品の購入情報や観光地での位置情報、会員制交流サイト(SNS)の投稿情報などの個人データは、サービスを提供する企業が囲い込む場合が大半であり、企業間での利活用はほとんど行われていない。

 これに対して新制度では、データを代理機関に還元するルールを設ける。代理機関は匿名化したり、データ利用料などを使用者から受け取ったりする。例えば自動車の走行データを自動車メーカーだけでなく、部品メーカーや保険会社と共有したり、観光情報をIT企業と小売店が共有したりしやすくする。

 ただ、取引の多くはレシートなど紙媒体のまま。電子レシートなどを普及させるため、政府系事業で紙の交付を義務づける現行制度の見直しも検討する。

最終更新:7月27日(水)12時0分

日刊工業新聞電子版