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正義か暴走か? FBIが行なった「前代未聞のハッキング作戦」(2)攻撃手法の公開が求められたFBIの疑惑のゼロデイ・アタック

THE ZERO/ONE 7月27日(水)10時47分配信

前回は、ダークウェブの児童虐待サイト「Playpen」の閲覧者を摘発したFBIの作戦の内容についてお伝えした。この作戦をめぐる論点として最初に挙げられるのは、FBIが約2週間にわたり、児童ポルノサイトを「運営」した点だろう。

捜査を目的とした「児童ポルノサイト運営」の是非

FBIが運営した期間中、犯罪者たちがFBIのサーバーからダウンロードしたのは、「想像しうるかぎりで最も過激」とFBI自身が表現していたポルノ画像や動画だ。裁判所の記録によれば、Playpenには「Toddlers(よちよち歩きをする年齢の児童)」というカテゴリがあり、そこには思春期前の児童が成人と性交渉をするといった画像も含まれていたという。それらを囮にして閲覧者を突き止めた作戦が適切かどうかは、意見の分かれるところだ。

『USA TODAY』は、この問題を伝える記事に「FBIが数千点もの児童ポルノ画像をシェアするサイトを運営」というタイトルをつけた。辛辣な表現だが、内容はそれほど一方的ではない。同紙は司法省による主張も次のように記している。

「このような画像に写っている子供たちは、画像が閲覧されるたびに傷つけられている。これらの画像は、政府が制御できる範囲からいったん外れてしまえば、コピーされることも、またインターネットの他の場所へ再びコピーされることも防げなくなる」

同誌によれば、当局者たちは、この作戦が非難されるリスクを理解していたという。「しかし『地上で最もダークな場所』のひとつに侵入するチャンスを得た我々にとって、『それを使う』以外の選択肢の数は多くなかった。これほど大勢の人物を特定できる方法は他になかった」と、捜査に関わった元FBI高官のRon Hoskoは語った。

ちなみに、この捜査はFBIが独断で実施したものではなく、裁判所の捜査令状を取得して行われたものだ。ただし、その捜査全体に関する令状が、わずか1通の簡素なものであったことを問題視する声もある。このときの司法の判断について、司法省の広報担当者Peter Carrは次のようにコメントしている。「単純にウェブサイトを閉鎖するべきか、あるいは法執行のため一時的に運営を続行させるべきかは、難しい判断だった」

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最終更新:7月27日(水)10時47分

THE ZERO/ONE

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