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有明海沿岸道路、陥没1カ月 崩壊原因の特定至らず

佐賀新聞 7月27日(水)20時11分配信

復旧なお時間 ボーリング追加調査へ

佐賀県小城市芦刈町の有明海沿岸道路芦刈南インターチェンジ(IC)下り線出口の盛り土が大雨の影響で崩壊し、市道へと降りる路面が陥没して1カ月が過ぎた。6月23日の発生後、上り線でもひび割れが見つかり、芦刈ICまでの2キロが全面通行止めになっているが、復旧のめどは立っていない。今月26日には、学識者らを交えて原因を検証する会議が開かれたものの結論は出ず、ボーリングによる追加調査が決まった。

 陥没直後、道路を管理する有明海沿岸道路整備事務所は、崩壊の広がりを調べるための伸縮計を設置した。7月には崩落現場の盛り土や地盤の状態を把握するため、周辺6カ所でボーリング調査を実施した。

 崩れたアスファルトやのり面のコンクリートを撤去し、重みで状況が悪化しないような措置もとった。職員による朝夕の目視点検も続けているという。

 芦刈南IC下り線出口は長さ約50メートル、深さ約3メートルにわたって崩れた。目立った被害の拡大はないが、上り線への接続道路と本線が合流する付近でアスファルト面が5ミリほど沈下していることが計測で確認された。佐賀県道路課は「陥没後も雨が降り、軟弱地盤でもあるので、多少の動きはある。今は安定し、動きも小さくなった」と説明する。

 県は今月26日、大学教授やコンサルタントを交え、「軟弱地盤対策工法技術検討委員会」を非公開で開いた。現場一帯は古いクリークが張り巡らされていたことが分かっており、関係を指摘する声も上がったが、大雨や熊本地震の影響以外に、決定的な原因の特定には至らなかったという。

 県道路課は「まずは原因を明らかにすることが先決」とし、工事計画の見直しなどには言及していない。会議で決まったボーリングの追加調査を8月中に盛り土1カ所で実施する。

 山口祥義知事は20日の定例会見で「できるだけ早く復旧をと思うが、あせることなくしっかり安全対策をしていく」という見解を示している。

 有明海沿岸道路には、久保田~芦刈IC間の下り線で、芦刈IC手前約1キロ地点に長さ約5メートルのひび割れがある。熊本地震の後からコーンが立てられ、ドライバーの中には不安視する声もあるが、管理する佐賀土木事務所は「3年前くらいに見つかったもので、アスファルト乳剤を注入して対応している。熊本地震や大雨以降も著しい変化はない」と話す。

最終更新:7月27日(水)20時11分

佐賀新聞