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食害シカおびき寄せ車から狙撃 モバイルカリング秋から福井の2市町で

福井新聞ONLINE 7月27日(水)17時17分配信

 深刻なシカの食害に悩む福井県の嶺南6市町などでつくる嶺南地域有害鳥獣対策協議会は、林道脇に設置した餌でシカをおびき寄せ、車両から狙撃して駆除する「モバイルカリング」を今秋から小浜市とおおい町で実施する。
 県内では初めての手法で、従来のわな中心の駆除に比べ効率的なのが特徴。嶺南で深刻化するシカの食害に歯止めを掛けたい考えだ。

 嶺南では滋賀県や京都府など県外の山中からシカが流入していると考えられ近年、捕獲頭数が激増。昨年度は嶺北の約18倍の6980頭に上った。樹木の皮をはぐなどの食害が深刻化しており、2013年の台風18号時に美浜町新庄であった土石流は、食害によって山林が荒れていたことが原因と指摘されている。

 モバイルカリングは移動するという意味の「モバイル」と、単なる狩猟でなく計画的な個体数調整の意味の「カリング」を合わせた言葉。林道から10メートルほどの山中に干し草などの餌を置き、2~3頭の群れになって現れたシカを車から狙撃する。

 従来の駆除はワイヤでシカの足を縛り付けるわなを使うのが主流で毎日山中に入り見回りが必要など、効率的でなかった。モバイルカリングは車で次の場所にスムーズに移動できる分、多くのシカを駆除できると期待されている。北海道などで既に実績があるという。

 同協議会は嶺南6市町の首長や猟友会関係者らで構成。26日は美浜町役場で総会を開き、事業計画案を承認した。本年度はまず2市町で取り組み、2018年度までに嶺南全域で行う予定。

 同協議会の担当者は「効果的な手法を検討し、早急に取り組みを進めたい」とした。

 同協議会ではこのほかにも、山中でも扱いやすいネットを活用した捕獲装置を試すなどし、シカの駆除増加につなげる。

福井新聞社

最終更新:7月27日(水)17時17分

福井新聞ONLINE