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【ブラジル】食品大手工場閉鎖、従業員解雇 「政府との争いのツケが労働者に」

サンパウロ新聞 7月27日(水)0時26分配信

 食品関係の大手企業2社が今週、相次いで工場の閉鎖と従業員の解雇を発表した。そのうちの1社、世界最大の食肉加工企業ジェイビーエス(JBS)の工場閉鎖、解雇に関し、労働組合の代表者は「政府と企業の争いのツケを労働者が払うことになった」と話している。

 20日付伯メディアによると、食肉加工世界最大手のブラジル企業、ジェイビーエス(JBS)は、サンパウロ州内陸部のプレジデンテ・エピターシオ市にある食肉加工場を閉鎖、795人の従業員のうち500人を解雇した。解雇されなかった従業員は他の工場へ振り分けられる。

 JBSは「工場の操業を維持するためにやれることはすべてやった。新税制についてのサンパウロ州政府のはっきりとした見解を待っている間、閉鎖を1カ月遅らせた。しかし、現時点に至るまで返答はなかった」とする声明を発表した。同社は、食肉生産者に対する課税ルールを変更した州政府の決定(Decreto 61.907)が「同地における活動の継続を妨げた」としている。

 ブレジデンテ・プルデンテ地方食品工業労組のロベルト・モレイラ会長によれば、JBSの工場閉鎖はプレジデンテ・エピターシオ市の経済に大きな打撃を与えることになる。同氏は「観光の街だが、主な収入はこの会社によるものだ。商業は痛みを感じ始める。街だけでなく地域にとっての打撃だ。他の街の人々がそこで働いている」と述べ、JBSの工場閉鎖の影響は広範囲に及ぶとの見方を示した。組合によれば、JBSは約2400人の間接雇用を生み出していた。

 「これは企業と政府の間の争いであり、労働者達がそのツケを払うことになった」とモレイラ氏は言う。

◆「与喜」も工場閉鎖、人員解雇へ

 世界的に有名なアイスクリームブランドである「ハーゲンダッツ」(Haagen-Dazs)のオーナーで、ブラジルにおいては「Yoki」「Kitano」「VeryGurt」などの食品ブランドを所有する米国の食品メーカー、ゼネラル・ミルズ社(General Mills)は21日、ブラジル国内の生産ラインを一部閉鎖すると発表した。

 同日付伯メディアによれば、サンパウロ州マリーリア市における同社の生産並びに物流センターの活動は終了し、同州サンベルナルド・ド・カンポ市で行われている生産は、同社が持つ国内の他の拠点に移管される。

 ゼネラル・ミルズ社は声明で、約400人の従業員が解雇されるとし、2工場の労働組合の責任者との間ですでに解雇についての交渉を行っていると明かした。マリーリア工場の閉鎖とサンベルナルド・ド・カンポ工場の生産移管は8月19日に予定されている。

 同社はブラジル国内の生産拠点の一部閉鎖の決定について、「戦略的」で「ビジネスの運用効率向上」を目指すものだとしている。

 ヨキ・アリメントス社(Yoki Alimentos)は、日本からブラジルへ移住したキタノ・ヨシゾウ氏が「Kitano」ブランドで1960年に起こした企業で、ポップコーンや調味料、スナック菓子、お茶、ケーキミックス、デザート、ペットフードなどを手がけて大手食品メーカーの一角を占めるまでに成長。12年に約20億レアル(約600億円)で米ゼネラル・ミルズ社に買収された。

サンパウロ新聞

最終更新:7月27日(水)0時26分

サンパウロ新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。