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想定外で警備の難しさ浮き彫り 相模原障害者施設殺傷

カナロコ by 神奈川新聞 7月27日(水)7時3分配信

 神奈川県が指定管理者制度を導入している相模原市緑区の「津久井やまゆり園」で発生した殺傷事件。県幹部は「夜でも人がいる施設は機械警備はあまり使わないのが普通。同園が異常に警備レベルが低いとは考えていない」とするが、想定外の凶悪な侵入者に対する警備の難しさも浮き彫りとなった。黒岩祐治知事は26日午前に会見し「(指定管理者を)指導、監督する立場から、心からおわび申し上げる」と話し、再発防止に全力を挙げる考えを示した。

 県によると、事件当時に施設に入所していた知的障害者は男女157人(短期入所8人を含む)。障害の程度区分のうち、最も重い「区分6」が7割以上を占める。

 施設には東棟と西棟があり、それぞれ1階と2階の計4フロアがあり、約20人を一組とするユニットが二つずつ設けられている。事件当時は計8ユニットに夜勤職員を1人ずつ配置。警備職員1人も勤務していた。

 県によると、容疑の元職員は、窓から侵入して6つのユニット間を移動し、短時間で犯行に及んだとみられる。重度の障害がある入所者は自力での危険回避が難しいため、ユニット間は原則施錠されていたはずだった。県は「職員から鍵を奪ったのか。どのように開錠したか分からない」。施設内に多数の鍵がある関係から、定期的な鍵の変更は行っていないという。

 容疑者は犯行後、管理棟の玄関から外へ出て行ったとみられる。管理棟にいた警備職員は、午後9時半の見回りを終えた後は翌朝の午前6時までは休憩するため「寝ていた」(県)可能性もあるという。

 施設では火災などの避難訓練を定期的に実施しているというが、県は「今回は避難誘導する時間があるような案件ではなかったと認識している」。県幹部は会見後、「手厚い態勢にもかかわらず事件が起きた衝撃は大きい。原因を検証しなければ」と話した。

最終更新:7月27日(水)7時3分

カナロコ by 神奈川新聞