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暁斎の繊細な画技を単眼鏡で堪能 県水墨美術館でツアー

北日本新聞 7月27日(水)17時11分配信

 企画展「鬼才-河鍋暁斎(きょうさい)展 幕末と明治を生きた絵師」を開催中の県水墨美術館で27日、細やかな筆遣いをズームで楽しむ解説会「単眼鏡ツアー」が行われた。鈴木博喬(ひろたか)学芸課係長が一筆一筆に宿る魅力を紹介。参加者約30人はレンズをのぞき込み、奇想の絵師の繊細な画技に見入った。同展は8月7日まで。

 展覧会は、謹厳な仏画や、風刺の効いた戯画など幅広いジャンルを自在に描き、国内外で評価の機運が高まる河鍋暁斎の61点を展示。「単眼鏡ツアー」は、肉眼では理解しきれない暁斎の筆力や色彩を実感してもらおうと企画した。

 鈴木係長は「毘沙門天之図(びしゃもんてんのず)」を取り上げ、暁斎が18歳という若さで描いたことや、わずかに塗り残しの部分があることなどを紹介。「暁斎は若い頃から線が走っている。自信を持って筆を操り、スピード感がある」と墨線をじっくりと味わうことを勧めた。「白鷲(しろわし)に猿」では、猿の毛並みが本物のように柔らかに表現されているとして「狩野派の古画を熱心に研究した成果」と強調した。

 富山市赤田の公務員、塩苅有紀さん(41)は「普通に鑑賞してもすごいことが分かるのに、単眼鏡を通して見ると想像以上。自分の単眼鏡が欲しくなった」と話した。

 県水墨美術館と北日本新聞社でつくる実行委員会、河鍋暁斎記念美術館主催。

北日本新聞社

最終更新:7月28日(木)0時42分

北日本新聞