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不法投棄許さない 和歌山県が監視カメラ増設

紀伊民報 7月27日(水)16時46分配信

 和歌山県は廃棄物の不法投棄を抑制しようと本年度、県内30カ所に監視カメラの増設を進めている。県内(和歌山市を除く)のここ数年の不法投棄件数は、ピーク時の10分の1近くまで減ったが、再び増加傾向にある。県は従来の監視パトロールなどと合わせ、抑止力の向上や検挙の機会拡大を目指すという。

 和歌山市を除く県内の一般廃棄物と産業廃棄物を合わせた2015年度不法投棄件数は336件。冷蔵庫などの家電やタイヤ、自転車、自動車、建設廃材などが多いという。ここ10年で最も多かったのは07年度の2355件で、04年度の1674件から3年連続増加した。

 不法投棄はこの当時、全国的にも社会問題になっており、国が法律を制定するなど防止活動を強化したことから、その後急減。08年度に1383件、09年度に673件、10年度に483件となった。

 13年度には237件とピークだった07年度の10分の1まで減少した。しかし、14年度315件、15年度はさらに21件増えるなど、再び増加傾向にある。

 県内では県職員や、県委託の警備業者が、夜間や休日も含めて車で巡回パトロールしたり、年に1回県警ヘリで上空から監視したりしている。12年度には監視カメラを設置。映像から2件の検挙につなげたという。

 増設する監視カメラは昼夜撮影可能の30台。12年度に設置したカメラより小型のため、細い樹木などにも設置可能なほか、維持管理も比較的容易という。

 県は和歌山市を除く保健所に配分。各保健所が市町村の意見を聞きながら、不法投棄されやすい場所や過去にあった場所に随時設置を進めている。不法投棄場所は約7割が道路沿いで、ほかは山林、河川敷、空き地、農地などにあるという。既設カメラと同様、状況を見ながら、3カ月に1回は設置場所を変更していく。

 県廃棄物指導室の平林久実室長は「不法投棄は景観を損ねるだけでなく、環境汚染など地域住民の生活環境を脅かす許されない行為。監視カメラ設置やパトロールで、抑止につなげ、10年間で件数を半減させたい」としている。

 廃棄物の不法投棄や不法焼却をした場合、5年以下の懲役か1千万円以下の罰金に処せられる。これが法人の場合は3億円以下の罰金となる。

 県は不法処理を見つけた場合、廃棄物指導室(073・441・2681)や各保健所に通報するよう、協力を呼び掛けている。

最終更新:7月27日(水)16時46分

紀伊民報