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上場維持へ土俵際 倉庫精練と北日本紡績

北國新聞社 7月27日(水)3時19分配信

 倉庫精練(金沢市)、北日本紡績(白山市)が東証2部上場を維持できるかどうかの土俵際に立たされている。両社の時価総額はともに10億円未満で上場廃止基準の一つに触れるためだ。今月末時点で時価総額の月間平均値と月末値の両方またはいずれかが10億円未満の場合、9カ月以内に改善されなければ上場廃止となる。

 両社は2013年7月の東京、大阪両証券取引所の株式市場統合に伴い、大証2部から東証2部に移ったため、上場廃止基準を大証時代の時価総額5億円未満のままとする3年間の猶予期間が与えられていた。しかし、今月からは東証の基準が適用されるため、基準値クリアが喫緊の課題となっている。

 26日時点の時価総額は倉庫精練が7億1400万円、北日本紡績が9億4300万円で基準額を下回っている。

 両社とも上場を維持する方針だが、今月末時点で基準に達しなかった場合は3カ月以内に事業計画の改善などを提出する必要がある。提出すると猶予期間が与えられ、来年4月末までに時価総額を10億円以上にできなければ上場廃止が決まる。

 時価総額の減少は企業の資金調達力の低下に直結するとされる。非上場企業となれば、株式が一部の証券会社でしか取引されなくなり、株式の流動性を確保するのが難しくなる。さらに「上場廃止が目前に迫れば、株主は株式の大部分を売りに出すだろう」(関係者)との見方もある。

 倉庫精練は「由々しき状況にあることは確かだが、現時点では何も申し上げられない。今後については月末以降、適切なタイミングで開示したい」(総務部)と説明する。メキシコ工場のてこ入れや国内受注の安定化に努め、時価総額アップを図る考えだ。

 北日本紡績は08年9月に一度、東証2部上場が廃止となり、上場廃止基準が比較的緩やかな大証2部のみの上場となったが、13年7月の市場統合で再び東証2部に返り咲いた経緯がある。

 同社の担当者は「上場している方が企業の信頼性が確保され、昨年から始めた環境事業を展開するには良い」と上場維持の方針を説明する。

 前期は経常損益が17期ぶり、純損益は11期ぶりに黒字転換した。今後、高機能インナー向けの紡績糸など、多品種小ロット生産の対応とともに、効率化を進めて業績の上積みを狙う。仲治文雄社長は「高機能糸を伸ばすとともに、環境部門の営業を軌道に乗せることが大切だ。一生懸命やるしかない」と述べた。

北國新聞社

最終更新:7月27日(水)3時19分

北國新聞社

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