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命輝く 原始の森 新川川・普久川を歩く

琉球新報 7月28日(木)5時0分配信

 新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の建設が予定されるやんばるの森は、希少種や新種を含め6千種以上の動植物が生息する国内屈指の自然を誇る「命の宝庫」だ。人の手による変容を拒むかのように、原始の森が広がる東村の新川川と国頭村の普久川(ふんがわ)を、チョウ類の研究者でやんばるの森に精通する宮城秋乃さん(37)と歩いた。

 米軍北部訓練場の「N1」地区からわずか数キロ離れた所に位置する新川川。卵を抱えた準絶滅危惧種のマダラゴキブリがふ化の時をうかがっている。木の枝には、オキナワキノボリトカゲがひっそりと身を潜めている。


 米軍機の低空飛行訓練が実施されている「LZ1」地区の目と鼻の先にある普久川では、凖絶滅危惧種のリュウキュウウラボシシジミが足元を舞い、耳を澄ませばノグチゲラやホントウアカヒゲのさえずりが重なり合う。岩肌には体長20センチほどのオオハシリグモがへばりつき、石陰ではヒメハブが昼寝をする。大きな葉の先には、愛を確かめ合うリュウキュウルリモントンボのつがいも確認できる。


 「開発工事や米軍機の低空飛行が動植物に与える影響は計り知れない。取り返しがつかなくなる前に、人間がやんばるの森に生かされていることに気付いてほしい」。宮城さんは川辺に咲いたリュウキュウツワブキにまなざしを向けた。(當銘千絵、屋嘉部長将)

琉球新報社

最終更新:7月28日(木)10時59分

琉球新報