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「進め!電波少年」「はじめてのおつかい」やらせ疑惑の真相!森達也監督とテレビ局が激論

シネマトゥデイ 7月28日(木)13時23分配信

 2014年のゴーストライター騒動の渦中にあった作曲家・佐村河内守氏を追ったドキュメンタリー映画『FAKE』のトークライブが27日、都内で行われ、本作のメガホンをとった森達也監督をはじめ日本テレビやNHKなどテレビ局のプロデューサーたちが、「我々は『FAKE』より面白い番組をつくれるか?」をテーマに、観客との質疑応答も交えて2時間を超える白熱した議論を行った。トークショーには土屋敏男氏(日本テレビプロデューサー)、岩間玄氏(日本テレビプロデューサー)、大島新氏(ドキュメンタリー作家)、前田浩一氏 (NHK編成局コンテンツ開発センター チーフ・プロデューサー)らが出席した。

【動画】佐村河内守のドキュメンタリー映画『FAKE』予告編

 同作はこれまでオウム真理教を題材にした『A』(1998)や『A2』(2001)などを手掛けてきた森監督の、単独の監督作としては15年ぶりとなる長編ドキュメンタリーで、公開されるやユーロスペースでは初日から5日間連続満席になり大ヒットとなった。

 トークではテレビ番組における「やらせと演出の違い」も話題に。ここで、土屋氏は当時バラエティー番組「進め!電波少年」(1992~1998)で猿岩石(有吉弘行&森脇和成)たちが行っていたヒッチハイクの旅を引き合いに出して、「8時間撮ったものを6分に編集することもあるし、そこにはこう感じて欲しいという思いがある。例えばあの時有吉は純粋ないい奴に見えていたかもしれないけど、本質は今と変わらないです。でも、それを全部切って隠してあるからああいうふうに見えているわけだし。いまだに本当にヒッチハイクをしていたか聞かれる事もあるけど、どうでもいいと思います」とコメント。

 本作では「衝撃のラスト12分間」の内容も話題になっており、その流れで映画評論家の町山智浩氏がラジオで本作について、「最後にやらせがある」と発言して注目されたことにも触れ、森監督は「あれは悪意ではなく、こう言ったらインパクトがあるだろうという意図だと思います」と解釈。そのラストを含め作為を感じさせるシーン(佐村河内氏と妻が愛を語る場面)について森監督は「あそこはこの作品の山場でもあります。テレビの人から『なんで切らないの?』と質問されて『切っちゃ面白くないでしょっ』という会話を何度かした事があります。それは、撮影する側の作為をあまり出さない方がいいという意識からそういう質問をしていると思う。僕は逆で、ドキュメンタリーは相互関係としてむしろ使いたい。けど、テレビの常識からするとディレクターの声みたいなものはカットするようになっているのかな」と意識の違いを語った。

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最終更新:7月28日(木)13時23分

シネマトゥデイ