ここから本文です

乳がん検診遅れと貧困を調査 金城芳子基金

琉球新報 7月28日(木)13時44分配信

 沖縄の女性に関する調査、研究を助成する「金城芳子基金」の2016年度の助成対象に、沖縄女性の乳がん受診遅延について研究している県立看護大大学院博士後期課程3年の大城真理子さん(35)が決まった。27日、県庁で贈呈式が行われ、基金を主宰する沖縄協会から助成金20万円が贈られた。

 大城さんは県内女性の乳がん受診が遅れる要因に、貧困の問題や育児、介護などでの過重な役割を負っていることがあるとみて研究を続けている。今年度で論文をまとめ上げる予定だと言い、助成金について「国内外の学会でのデータ発表に役立てたい」と話した。

 医療従事者らから県内女性の傾向として症状に気が付いていながら、重症化してから受診することが多いのではないかとの話を聞き、調査を進めている。

 今年、乳腺外科を受診した患者ら256人を対象にしたアンケートを実施。何かしらの異常や症状を感じて受診した人のうち、約3割が受診までに3カ月以上かかっていた。

 受診までに3カ月間以上かかると、生存率にかかわる可能性が高くなる。大城さんの調査では、受診料を気にしていたり、仕事や子育て、介護を優先したりしたことを受診遅れの理由に挙げる人や、家族らに相談できなかったと答える人が多く、沖縄独特の傾向ではないかとみている。

 大城さんは「受診が遅れても医師らはまず治療を優先するので、その理由が見過ごされがちだが、その後の治療を進める上でもしっかりサポートする必要がある」と早期受診に向けた援助方法の確立に向けた研究を進めていく考えだ。

琉球新報社

最終更新:7月28日(木)13時44分

琉球新報