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久保五輪“欠場”で手倉森ジャパンのメダル計画再編へ

東スポWeb 7月28日(木)16時32分配信

 リオデジャネイロ五輪に臨む手倉森ジャパンに大打撃だ。スイス1部リーグのヤングボーイズは27日、公式ホームページで所属するFW久保裕也(22)の五輪参加を認めないと発表した。FW陣にケガ人が出たため、久保をクラブに残留させるという。サッカー男子代表の手倉森誠監督(48)にとっては想定外の事態。メダル獲得プランは大幅な修正を求められそうだ。

 ヤングボーイズは、26日(日本時間27日)の欧州チャンピオンズリーグ3次予選第1戦のシャフタル・ドネツク(ウクライナ)戦でエースFWアレクサンデル・ゲルント(30)が左ヒザを負傷。エースの危機に同じFWの久保までチームから離脱させるわけにはいかず、リオ五輪派遣を見送る方針を固めた。

 久保はこの試合後にブラジル入りし、五輪代表に合流する予定だった。クラブのスポーツディレクター、フレディ・ピッケル氏は「日本の五輪出場に貢献した久保には申し訳ない。しかしチームの利益を守るため、我々は決断を下さなければならなかった」とコメント。リオ五輪ではクラブに選手派遣の義務がないため、日本サッカー協会としても受け入れるしかない状況だ。

 久保の代役としてはバックアップメンバーのFW鈴木武蔵(22=新潟)が選手登録されることが確実。とはいえ、チームにとってエース不在は大誤算でしかない。戦力ダウンはもちろん、手倉森監督が「自分のプログラムに自信を持っている」というチーム戦略も大幅な見直しを迫られることになる。

 特に指揮官は、オーバーエージ(OA)枠で選出したFW興梠慎三(29=浦和)と久保を併用する考えでいた。練習では2人のパフォーマンスに合わせる戦術を煮詰めており、イレブンも久保の合流を想定しトレーニングをしてきた。チームの柱の久保がいないとなると、スーパーサブ起用が濃厚だったFW浅野拓磨(21=アーセナル)を先発させる可能性も浮上。8月4日(同5日)の初戦ナイジェリア戦までの限られた時間で、チーム全体のプランを再構築しなければならなくなった。

 さらなる難題もある。久保はドイツ語、英語など複数の言語を駆使できる数少ない選手。MF南野拓実(21=ザルツブルク)が「久保くんの言葉はうまい。スイスなまりはあるけど」と話すほどで、手倉森ジャパンの試合でも外国人審判とコミュニケーションをとってきた。

 しかし、五輪代表には久保以上に外国語を話せる選手がいない。このままでは、ピッチ上での微妙な判定の際のやりとりを含めたレフェリーとの駆け引きに大きな支障が出る可能性がある。戦力ダウン、戦略見直しに加えレフェリー対策の問題と、いわばチームが“三重苦”に陥りかねない。

「本気でメダルを狙っている」と48年ぶりの表彰台を公言している手倉森監督だが、果たしてこの難局をどう乗り切るのか。

最終更新:7月28日(木)17時40分

東スポWeb

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