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列島 暑さ本番 熱中症予防にフルーツの力

日本農業新聞 7月28日(木)7時0分配信

 西日本を中心に連日猛暑が続く中、飲むだけでなくフルーツを食べて熱中症を予防しようという動きが出てきた。今夏は熱中症にかかって病院に搬送される人が昨年よりも多く、畑で倒れて亡くなる農家も出ている。それだけに産地はフルーツで水分などを補給しようと提案する。

・水分豊富 体ひんやり スイカ

 7月27日の「スイカの日」、生産者団体でつくる「スイカ倶楽部(くらぶ)」が、東京・赤坂で試食イベントを開いた。目的が少し変わっている。産地や味のPRではない。スイカが熱中症予防に効果があることを知ってもらうのが狙いだ。

 会場では、水分を補給する「給水所」と「スイカ」を掛け合わせ、通行人にカットスイカを提供する「給スイカステーション」を設置した。

 試食した30代の会社員は「スイカが熱中症に効くなんて知らなかった。スポーツドリンクだと糖分が多く、抵抗感があるので、食事に取り入れてみたい」と話していた。

 同倶楽部によると、スイカは9割以上が水分で体を冷やす効果があり、ミネラルが豊富。食べるることで熱中症が防げるとして“食べるスポーツドリンク”とアピールする。

 給スイカステーションは、東京の他、日本ライフセービング協会の協力で全国31カ所の海水浴場などで設置した。同協会は「海の中にいると体が冷えるので、倒れる直前まで熱中症に気付かないことが多い。スイカを食べて、安全に海水浴を楽しんでもらいたい」と呼び掛けた。

・酸味爽やか 塩分補給 レモン、梅

 広島県では、特産のレモンが酷暑対策に活躍する。JA広島果実連が開発した「広島レモンサイダー海人の藻塩プラス」は、レモン1個分の果汁を使ったサイダーに、県産の藻塩を少量加えたのがみそだ。

 昨年発売したところ、特に初夏から売れ行きが伸び、年間50万本を売り上げる人気商品となった。同連広島支所の河村博文所長は「藻塩とレモンのまろやかな酸味を楽しみながら、夏場に失われやすい塩分やミネラルを補給してほしい」と薦める。

 1本(250ミリリットル)170円(税別)で全国の百貨店やスーパー、駅や空港の土産物店で販売する。

 梅「南高」の産地、和歌山県のJA紀南は、梅干しの種を抜いた携帯用梅干し「ウメパワプラス」を発売し、農家らの間で「食べやすく熱中症対策になる」と好評だ。

 1粒で発汗時のナトリウムとクエン酸を補給できるのが特徴で、スポーツドリンク1本分(500ミリリットル)に相当するナトリウム250ミリグラムの他、クエン酸も300ミリグラム以上を含んでいる。標準小売価格は5粒(1粒4グラム)500円。蜂蜜を加えたタイプや、スポーツドリンクタイプもある。

日本農業新聞

最終更新:7月28日(木)7時0分

日本農業新聞