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コラム「五輪の現場から」 ああ、どこへ向かうか新型路面電車

ニッケイ新聞 7/28(木) 22:02配信

 22日早朝にサンパウロ市からの夜行バスでリオに到着し、一歩外へ出ると、そこは粉塵の舞う景色が広がっていた。ブラジル各地とリオをバスで結ぶ高速バスターミナル「ノーヴォ・リオ」のことだ。リオ五輪関連都市交通整備計画の一つ、新型路面電車(VLT)は、6月初旬に運行開始していたが、開幕2週間前にも関わらず、肝心のバスターミナル前の停留所はまだ工事の真っ最中…。
 コラム子はこれまでリオに来るたびにバスターミナルから市内への路線バスを利用していた。でもどのバスがどこへ行くかは分かりにくい。せめて地下鉄に接続されないものかと思っていた。だから、バスターミナルと地下鉄をつなぐVLTには大いに期待していた。

 テスト運行で無料運転ということもあり、乗客の入りはまずまず。しかし、走り始めるとすぐに違和感を受けた。線路こそ敷かれているものの、沿線の工事が全く終わっておらず、瓦礫の間を縫って走っていた。一般車線との交差点では踏切がなく、電車が通るのに10分以上も停車した。
 VLTの走る港湾エリアは人気の「明日の博物館」も開業し、今後いわゆる「ベイ・エリア」として発展する余地は充分。だが、VLT自体はまだまだ急ごしらえ感は否めない。
 乗車客のほとんどが物見遊山といった風情で、これを通学通勤の足とするには無理がありそう。結局、地下鉄シネランジア駅まで、歩いても1時間の道のりは、VLTでも45分かかった。
 最後に、プラットホームで同僚と楽しそうに記念撮影に興じていた職員に、「いつまで無料?」と聞けば、「月末までだよ」とにこやかに教えてくれた。でも、実際の運賃徴収は26日から始まった…。(規)

最終更新:7/28(木) 22:02

ニッケイ新聞