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<高校野球>花咲徳栄・高橋昂122球完封 たどり着いた新スタイル/埼玉大会決勝

埼玉新聞 7月28日(木)6時32分配信

 捕手野本のストレートのサインに、首を横に振る。そして2度目のサインに力強くうなずく。

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 九回2死三塁。2ストライクからの3球目、この日の122球目。高橋昂が、ウイニングショットに選んだのはフォークだ。強い腕の振りから繰り出された124キロに聖望学園の丸井はピクリとも動かない。主審の右手が挙がり、珍しく感情を爆発させた。2死から三塁打を打たれ、負けん気に火が付いたのか。「ピンチの場面。三振を取りたかった」と誇った。

 選抜大会では6回10安打6失点で降板。昨夏、披露した豪快さは影を潜め、自慢の直球も打ち込まれた。選抜以降は、輝きを取り戻そうと投げ過ぎて、背筋を痛めた。大事には至らなかったが、春季大会は関東大会も含め一球も投げなかった。

 それでも、この期間から夏まで栗橋の自宅から学校までの往復18キロを荷物を背負って通学するなど、徹底的に下半身を鍛えた。パンパンのユニホームがその証し。投球面でもフォームが安定したことでリリースの瞬間だけ指先に力を入れる新スタイルにたどり着き、今大会37回無失点と剛腕ぶりに拍車が掛かった。

 久喜シニア時代から、守備の際に高橋昂を同じ角度で見続ける遊撃手の岡崎は、身長181センチの盟友の背中をこう表現する。「選抜の時は140センチぐらいに見えて、つぶれてしまいそうでした。でも今は3メートル、いや10メートルぐらいに見えます。それぐらい完璧で、頼もしいです」

 いざ、3度目の甲子園へ「自分の投球を、最初から最後までできればいい」。難攻不落のエースは、言葉ではなく絶対的な投げっぷりで進化を証明する意気込みだ。

最終更新:7月28日(木)6時51分

埼玉新聞

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