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韓国検察、部下を自殺に追い込んだ部長検事を解任

ハンギョレ新聞 7月28日(木)11時50分配信

検察総長、法務部懲戒委に解任請求 ソウル南部地検長は書面警告 他の職員も暴言や人格の冒涜を受け 解任の場合、弁護士は3年間務められず 遺族「息子への暴行は刑事告訴に」

 検察はソウル南部地検のキム・ホンヨン検事(33)に暴言や暴行を行い自殺に追い込んだ責任を問い、ソウル高等検察庁のキム・デヒョン部長検事(48)を解任することにした。

 大検察庁(最高検察庁)のジョン・ビョンハ監察本部長は27日、ソウル瑞草(ソチョ)洞の大検察庁庁舎で記者会見を開き、「本日、キム・スナム検察総長が法務部懲戒委員会の解任意見によりキム部長検事の懲戒を請求した」と明らかにした。その前日、大検察庁監察委員会は会議を開き「監察の結果、キム部長検事の品性や行為は検事としての職を遂行するには不適切」とし、検察総長に解任請求を勧告した。一般的な公務員は罷免することまでできるが、身分上保護を受ける検事に下すことのできる最高の懲戒は解任だ。検察はまた、指揮ラインにいるソウル南部地検のキム・ジンモ地検長にも責任を問い、人事不利益のある書面警告を発した。

 5月19日のキム検事の死亡以降、ソウル南部地検の真相調査を経て、大検察庁監察本部は今月1日から遺族とともに、キム部長検事が過去2年5カ月間勤務した法務部とソウル南部地検で一緒に勤めた検事と捜査官、公益法務官を対象に監察調査を行った。懲戒時効が3年という点を考慮した。

 監察調査の結果によると、キム部長検事は合わせて17件の被疑行為を行ったことが分かった。キム部長検事は「長期未解決事件が多い」「事件の報告が遅い」などを理由に、キム検事だけでなく他の検事や捜査官に対しても肩を叩いたり暴言を吐くなどの行為が確認された。キム検事が友人に送ったカカオトークの「昨日も結婚式が終わって食事をする際に(別の)部屋を取ってこいと××言われて探し、新郎新婦の親が使う部屋だからだめだとされ、××酒を飲んでいる間、ずっとしごかれ」「本気でたびたび自殺したい衝動に駆られる」という内容も実際にあったことが確認された。

 キム部長検事は前の勤務地だった法務部でも、苦情発生を報告しなかったことに関する経緯報告書が気に入らないという理由で検事と法務官たちを呼び、報告書を丸めて床に投げるなど、人格を冒涜する言動をたびたび行っていたことが分かった。法務官たちが一度に休暇を申請したという理由で暴言を吐いたこともあった。

 今後、法務部の懲戒委員会が過半数の賛成でキム部長検事の懲戒を議決すれば、法務部長官の提請で大統領が懲戒することになる。キム部長検事が解任されれば弁護士法に基づき3年間弁護士を務めることができない。検察総長はこの日、「国家の大事な人材であり、ご両親にとってかけがえのない子息を失わせたことについてはどんな慰めの言葉もないことを充分理解している。今回の事件について申し訳ない気持ちを禁じ得ず、心から謝罪したい」と述べた。

 しかし、検察ではキム部長検事を暴行の疑いで捜査しないとされ、遺族は告訴を検討している。キム検事の父親のキム・ジンテ氏(62)は、「キム部長検事の解任だけでは息子の名誉を回復できない。息子の友人たち(司法研修院41期同期会)と相談し、キム部長検事を刑事告訴するかどうかを決定する方針」とし、「まだ多くの検事が息子のような状況に置かれている場合もある。息子の名誉を回復するためにも(今回の事件をきっかけに)検察組織に新しい変化が生まれることを望む」と話した。

 部長検事が後輩の検事に暴言や暴行を行うことが可能なのは、検事個人の独立性が保証されていない状況の中で、業務指示から人事評価まで上司が握る検察のタテ割りの組織社会のためだと指摘される。ある検事は「司法の正義の実現のための命令服従が、無条件の暴力団的な服従に変わり、法と正義、人権の砦であるべき検察がその内部では治外法権の無法地帯になっている。これは社会全体の不幸となる」とし、「警察から捜査官、検事、検察幹部はすべて上下関係ではなく仲間として働く水平的な組織の文化に変えなければならない」と話した。

キム・ジフン、ソ・ヨンジ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:7月28日(木)11時50分

ハンギョレ新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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