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伊藤嘉洋の週間株式相場見通し~政策協調でアベノミクスが試される局面

ZUU online 7月29日(金)18時10分配信

■日経平均予想ジ レンジ 16,238 ~ 16,938

今週は米国株下落や円高方向に振れるなど、外部環境がやや悪化したことを背景に、日経平均は3日続落から16,300円台まで売り込まれた。

その後、短期的な過熱感が後退したところに、政府がまとめる経済対策が大型になるとの観測が強まり、16,800円台まで買い進まれた。しかし、週末の日銀政策の結果を受けて16,100円台まで下落するなど、神経質な展開となった。

■海外の焦点

7/26、27開催されたFOMC声明では、英国のEU離脱決定もあり注目を集めていたが、「景気見通しの短期的なリスクは後退した」との見方が示され、予想通り政策金利を据え置き、追加の利上げの見送りを決定した。あくまでも足元に限定した認識で中期的な見通しを示さなかったが、市場では「9月の次回会合での利上げの可能性は残された」との見方が広がっている。

■国内の焦点

国内では、8/2に閣議決定する経済対策について、事業規模で28兆円を上回る総合的かつ大胆な経済対策をまとめる考えを表明した。安倍首相にとって「アベノミクス」の再始動に向けた道半ばからゴールに導くことが今後の政策運営の最重要課題となる。政府が大規模な経済対策を打ち出し、日銀が歩調を合わせてETF6兆円に増額などの追加緩和を講じたことで、内外投資家からの評価は高まってくるであろう。

投資家動向では、寄付前の外国証券経由の売買動向は参院選直前の7/7から11日連続で買い越し基調に転じ、差引3,790万株(7/27現在)の買い越しとなった。これは、現物を売買する海外投資家の中長期資金が流入したと観測される。

さらに、投資主体別売買動向では、外国人は7月第2週、現物先物合計で9,968億円買い越し、第3週も1,025憶円買い越した。裁定残高も2週連続増加しており、英国のEU離脱後に悪化したセンチメントは、かなり好転したと窺える。

リスク要因は、NYダウの高値更新が一服しているほか、原油価格と共にNYダウが下げると、日本株への影響が懸念されるだけに警戒しておきたい。

■来週の株式相場

以上、来週は、政府、日銀の政策協調でアベノミクスが試される局面となろう。日経平均のレンジは、上値は7/21高値16,938円が目処となり、下値は7/8安値15,106円から7/2高値16,938円のフィボナッチ比率38.2%押し水準の16,238円が意識される。

伊藤嘉洋
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト

最終更新:7月29日(金)18時10分

ZUU online