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ブレない“軸”を持っていますか? 自信のあるプロマネになる、たった1つの方法

ITmedia エンタープライズ 7月29日(金)10時58分配信

 前回の記事では、プロマネ自身のキャリアを考える必要性をお伝えしました。もはや、企業がキャリアを考えてくれる時代ではないため、主体性を持ち、キャリアをデザインしていかなくてはなりません。ふと気付いたときに「こんなはずじゃなかった」と思うのは、幸せなことではないでしょう。

 そのためには、積極的にキャリアを考える時間を作り出し、取り組むことが大切になります。ひいてはそれが自信を生み出し、プロジェクトメンバーがついてくるだけの信頼感につながるでしょう。今回はキャリアをどのような手順で考えればいいか、という方法論をご紹介します。

 キャリアをデザインするときのステップは大きく2つに分かれます。まずは「これまで」を振り返り、そして「これから」を考えるのです。言葉にすると簡単に聞こえるかもしれませんが、実際始めると案外難しいかもしれません。ですが、ここは腰を据えてじっくりと取り組むポイントです。

●自らの“節目”を振り返る方法

 振り返りを行う目的は、自分がどんな価値観に基づいてキャリアを選んできたかを思い出すためです。まずは「なぜこの仕事、会社を選んだか」ということを考え、当時大切にしていた価値観を明らかにしましょう。

 もちろん“消去法”や“何となく”で選んだという人もいると思います。そういう人は、その結果として今どう感じているか、どんな価値があったかなど“意味付け”を行ってみましょう。仮にお金のためだったとしても、他にも稼げる仕事はあったはず。「モノづくりに関わりたかったから」「人の喜ぶ顔を間近で見られるから」「若いうちからチャレンジさせてもらえそうだから」――そんな理由をメモに書いておくのです。

 続いて、人生における「節目」と思われるタイミングを振り返ります。そこで自分が次の動きを決めたのは、何が原因だったのでしょうか。「海外赴任の話をもらって、早いと思ったけど、期待に応えたい気持ちが強かった」「リーダーに抜てきされ、年上部下の扱いに苦労したけど、成長の機会と気持ちを切り替えた」など、転機となった出来事および、決断を下した理由を記していきます。これは人によって数は異なるはずです。

 ここまでじっくり行うと、手元のメモには、自分が大切にしていることや、影響を受けやすいことが並んでいるはずです。これを俯瞰して見てみて、この中から自分が最も大切にしているキーワードを3つから5つ程度、選んでいきます。自分が納得できるまで、根気強くやるのが成功のコツです。

●キャリアを通じて、自分の“未来”を考える

 過去を振り返った次は、自分のキャリアの成功(自分自身のイメージと照らし合わせた基準でフィット感や楽しみがあり、高い成果を出せる職業人生)を実現するために、自分の「これから」を考えます。

 先ほどのキーワードを俯瞰して、自分らしいと思うイメージと一致するような言葉をつなぎ合わせて文章を作ります。例えば「人が喜ぶ」「成長の機会」「期待に応える」といった言葉が並んだなら、「人が喜ぶものを提供し期待に応え続けることで、自らの成長を実感できること」という文章を作ることができます。この文章が、しっくりとくるならそれは「自分の軸」、働く上で大切にしたい価値観と言えます。

 ただし、企業で働く以上、自身の価値観が企業の理念と真逆だった場合、その企業で勤め続けるのは困難です。念のため、自社の理念(経営ビジョン)なども参考として見てみてから、言葉をつなぎ合わせるとよいでしょう。

 それでは、この作業を前回ご紹介した「トランジション・モデル」に当てはめて考えてみましょう。今まで行ってきたことは、トランジション・モデルの最初の部分、「キャリアに方向感覚を持つ」というポイントにあたります。

 自分の軸や大まかな進むべき方向性が見えてきたら、次は「節目をデザインする」というフェーズに進みます。どんな仕事を志願して経験を積むのか、どんな人脈を作るのか、どんな勉強をするのか……自らがどんな「行動をとる」のかを挙げてみましょう。

 3番目は“アクション”。実際に行動するフェーズです。このとき大切なのは、「ただ漫然と行動しない」ということです。トランジション・モデルの4番目の項目に「ドリフトも偶然も楽しみながら取り込む」とある通り、集中して楽しみ、そして好奇心をもって日々を過ごすのです。

 このときの姿勢によって「良い偶然」が引き起こされ、次の機会が生まれやすくなります。スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が考案した「計画された偶発性理論」では、日々「好奇心」「持続性」「柔軟性」「楽観性」「冒険心」を発揮している人にこそ、良き偶然が舞い込み、キャリアに影響を与える次の機会となるそうです。そして次の節目が来たら、また最初から繰り返していくのです。

 何よりも恐ろしいのは、混沌とし、昔よりも長く働くことが予想される世の中で、「こんなはずじゃなかった」と悔やむことです。自分の軸を持ち、節目節目で自らキャリアを選んでいくことで、自信を感じさせる“ぶれない”人間になれます。

 そしてそんなプロマネに、メンバーはついていきたくなるのです。プロマネを助けたくなり、自分にできることを探し、行動し始める――そんなチームができればプロマネとしては大成功といえるでしょう。皆さんは、自分に自信がありますか? ぶれない“自分の軸”がありますか? もしも、不安が残るようであれば、ぜひこの方法を試してみてください。

最終更新:7月29日(金)10時58分

ITmedia エンタープライズ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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